ストラトキャスター レストア中 その2

ギターに一回塗った塗装は、当時学生だったこともあり、また塗装に関して全く知識も無かった。
インターネットも無い時代だった。

塗装の続き

そういうわけで、塗装もどっかのペンキ屋でかったスプレーをつかっていた。
ホームセンターといえばドイト以外世の中になかった。

大したスプレーでないので、塗装落としにつけておいて、しばらくして削ったら、うまい事剥がれ落ちた。
塗装面はボートを作った時によくわかったが、塗料の質と、素材とやすりがけ。
土台がちゃんとしてないと、塗装は失敗することは知っていたが、めんどくさがり屋の私は、ややてきとうだった。
ウレタンのシーラーがあると思って出して来たら、たいして入っていなくて、無理やりそれでやったら、2液の配分が片方足りなかったようで、上手くいっていない。

無理やり乾いてやすりがけするも、シーラーが上手く乗っていないので、微妙にざらついているのですが、部屋が暗めなのでよくわからなかったが、OKと塗装にはいったのです。

Dou demo ii Hanashi

ギターどころか、エレキギターの教則本さえ出ていなかった。
ギター雑誌の別冊特別号かなにかで、エレキギターの特集をやっていた。
やっと、ハードロックが日本にも知れてきたころ。

ギターの練習にはあの、「禁じられた遊び」が必ず最初の練習で、ロッカーを目指す若者が、なぜか、これを弾かなければならないと言う、思想的な試練が訪れていたが、なにもが、それを拒否することは出来ない状態なのだった。
楽譜もフルに載っている本などなく、例えばKISSのこのリフがいい、とか8小節ぐらい書いてあって、そこしか弾けないエレキギターのハードロッカーしか世の中にいなかった。

音楽聞いてコピーすればいいじゃん!
そう思っているあなた、ROCKは音楽すら流れないのです。
唯一の救いは、FM局がNHKとTOKYOFM2つだけあり、その深夜にロックのレコードがかかるのを、FMラジオの雑誌を図書館で見て、いつ何がやるのかを友達と探しながら、すげーとか言っていた。
もちろんタイマーなどないので、ラジオの番組が始まったら、カセットテープの録音ボタンをガチャと押す。初期のラジカセは全部モノラルでしか聞けなくて、またガチャンって音も入ることもしばしば。

寝ていられない。
なぜならカセットは30分たったら裏返さなければならないのです。
曲が4曲目か5曲目かがレコードのA面が終わるタイミングなので、必死なのです。
恐ろしいのはピンクフロイド。初めて聴きながらの録音だが10分以上の曲なんて信じられず、テープ間に合うのかの恐怖におびえてしまった。シングルレコードの関係上3分程度で終わる曲ばかりだからだ。
そして、高速で巻いて最初からにしたいが、間に合わず始まることもあった。
それを、次の日学校に持って行って録ったぜと貸してやる。

良ければレコード屋に買いに行く。(お金があれば)
学生なので、金なんて無いのだが、失敗は許されないなんて思ったことはない。
なぜなら、LPレコード(アルバム)は1曲だけしかよくないことはざらにある。3曲良ければそれは大成功の内なのです。
ジャケ買いしかできないので、噂や有名なバンドの名前をチェックしていくしかなかった。
そうとう失敗したが、リッチーブラックモアとKISSとTOTOのおかげで、結構凌げた。スコーピオンズなどTV埼玉でバンドの番組が夕方やっていたのが唯一動いているロッカーを見る機会でしかなかった。

ウドーが新聞の最後の面に海外バンドの来日チケット販売の情報があると、その日は学校で盛り上がったし、新宿のぴあまで買いに並んだものだった。最初は安かったんだよね、前の方でも2500円とか。

(つづく)