進水式 その1

出来上がったボートを浮かべてみることに。
beluga tout - 進水式 その1
わざわざ福島のスラロームレース場へ、片道7時間ぐらいかかって出かけてきた。
作っただけで、ちゃんと浮かぶかもわからないし、水が中に漏れてくる可能性だってあるのですが、たぶん大丈夫、漏れたら漏れたで面白い。原因もわかるだろう。
俺のナビはアホなので、本当に要らないルートを出しまくるおかげで、ナビがあるにもかかわらず迷いまくってしまった。不安に駆られながらガソリンの無駄使いをさせられ、運転の疲れを増しさせてくれる。それはともかく、到着した。
小さなワインボトルを買って、進水式を行う予定だったが、舞い上がって忘れてしまい、あることが起きてからの進水式を行った。

とりあえず、舟の挙動をつかむために、流れの遅いところパドリングの練習を兼ねて、浮かべることにした。久しぶりだけど、覚えているだろうかと漕ぎ出す。 流れの中でストローク。 すごく速いボートだ!
beluga fw500 - 進水式 その1

ビデオから写真へ、ビデオ見る限りフォームは良かった。

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船の挙動が、ものすごくナーバス!
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この舟はものすごく敏感に反応してしまう。普通のリバーも持っているが、それの乗りやすさを100と例えると、15ぐらいのむずかしさがある。スラロームボートよりも安定度が3、4倍ぐらい不安定…常にセンターの重心を意識していないと怖いぐらい。
その原因を考えてみた。
bottom - 進水式 その1

丸い底のものに乗ったことがある人ならわかるでしょう、バランスが取れづらく、ぐらぐらして左右にぶれてしまうことを。竹の筒などに物を載せると、こけてしまう。これが今回の現象である。 乗り込み部分だけボトムの厚さを出そうと形状を5角形からさらに角を丸めた変則7角形の形状にした、その上サイド全体がすり鉢状になっているために、艇底が丸みを帯びてしまったのです。そしてサイドの薄さ。厚ければ倒れそうになってもサイドが水の抵抗を受けてバランスを受けてくれる(力のバランスの定理)それがサイド低い(ウォーターラインもほぼ0になっている)ために、受ける場所がなく、ブレ=転覆への危機が訪れるのです。これをナーバスと表現しました。 つまり、漕ぐことは左右のどちらかに力が入るということで、艇は傾きます。傾き倒れないようにするために、上半身のバランスをとる。これが常に意識していないと転覆してしまうということなのです。普通のボートで転覆を意識することは、まずありえません。 この自作ボートでは、正常時にバランスをこれだけ意識しなければならないということは、スラロームした時に、それ以上のバランスを取りながら、ゲートを通過しなければならないということで、レースだけでなく、ボートとして、失敗といえるでしょう。何万もかけ、相当の日数をかけて、アレルギーにもなりながら、失敗勉強になったというだけで、制作会社でもないので、無意味な時間になってしまったと、今しょぼくれています。 たぶん、初心者の人では漕げないでしょう、リーンの効かない舟がこれだけナーバスだとは…
コックピット内でのリーンのバランスをとれるポジションが取れないこのボートは外形のリーンの問題とは別に操船を難しくさせているようです。 しかし、スピードが出たのは、このボトムの形状が、「たけのこ」風の丸みを帯びていて、抵抗が少ないと思われます。流水接地面のセンターの流れの良さがこのスピード感を生んでいる。また、このパドルも使いやすい(後で書きます)、形状的に直進性は難しいが、なかなかです。

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まさかのチン
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思いもよらないところで、転覆した。まさかである。 今まで、激流でもないのにチンすることなんて無い。起こす練習はしていない。ボートの挙動が、これだけ 微妙だと、起こすより脱出した方が安全と瞬間的に思った。思ったよりも手こずったが脱出した。 おかげで、ストリームの中心に乗ってしまって、流される羽目 に。 白瀬は怖い、下に岩があるからだ。サーフィンのようにボートの上に乗ってしのいだが、岸へなかなか近づけず、戻ってくるまで、ボートを担いで1時間かかった。 もう体力がない。昔と違うことを散々思い知らされた。 これで思い出した。そうだ、進水式をしてないからだ!と。 脱出に手間がかかったのも、神様のお怒りなのだと解釈して、自分と舟の安全祈願をして、ワインを大自然の神様にささげた。

sany0010 400 - 進水式 その1

二本松スラローム場にあるご当地歴史の説明