2018年9月25日から30日までブラジルリオで行われるカヌースラローム世界選手権。チーム戦と羽根田選手も出場のカヌー男子とカヤック女子の予選結果です。
オリンピックでれたなら
このRIOでのレースの見る一つの指標として、2016年に行われたRIOオリンピックに、エリア代表選手制ではなく、各国から3名の代表選手が出た場合に、メダルの行方はオリンピックと同じようなことになるのでしょうか?というところです。
選手は自分がオリンピックに出ていたらこのようの記録が出せたのではないかと、国へのアピールの手段にもなります。
同じ時期ではないため、はっきりとそうなったとは言えないのですが、それでも、タイム的な指標はでますので、トップタイムに近づければ近づいたほど、見ている人たちに、自分の可能性をアピールできるわけです。
そんなわけで、オリンピックメダリストやオリンピアンは予選落ちなど許されない状況のプレッシャーの中にいることも事実です。
はたして、予選初日の結果はどうなったのでしょうか?
レース説明
初日25日はチーム戦。国ごとに3艇が同時スタートしてスラロームを行い、フィニッシュは最初に人がフィニッシュラインを切ってから既定の時間内にほか2名がフィニッシュしないと、完走が認められません。
26日はカヌー一人乗り男子と、カヤック一人乗り女子の予選1と2が行われます。
こちらのプログレは、2015ICFルールとなっています(勝ち抜け、泣き一)。
チーム戦
順位 | 国 | 女子カヤック一人乗りチーム戦 |
1位 | France | ABAUDU Lucie BLAFONT Marie-Zelia CPRIGENT Camille |
2位 | Germany | FUNK Ricarda SCHORNBERG Jasmin FRITSCHE Lisa |
3位 | Great Britain | AFRANKLIN Mallory BPENNIE Fiona CWOODS Kimberley |
順位 | 国 | 男子カヌー一人乗りチーム戦 |
1位 | Slovakia | SLAFKOVSKY Alexander BMARTIKAN Michal CBENUS Matej |
2位 | Slovenia | SAVSEK Benjamin BBOZIC Luka BERCIC Anze |
3位 | Great Britain | FLORENCE David WESTLEY Ryan BURGESS Adam |
順位 | 国 | 女子カヌー一人乗りチーム戦 |
1位 | Great Britain | FRANKLIN Mallory WOODS Kimberley FORROW Bethan |
2位 | Czech Republic | FISEROVA Tereza HAVLICKOVA Katerina SATKOVA Gabriela |
3位 | France | PRIOUX Lucie BAUDU Lucie JACQUET Claire |
順位 | 国 | 男子カヤック一人乗りチーム戦 |
1位 | Great Britain | 92.45 0 92.45 CLARKE Joseph FORBES-CRYANS Bradley BOWERS Christopher |
2位 | Poland | 93.88 0 93.88 +1.43 POPIELA Dariusz POLACZYK Mateusz PASIUT Michal |
3位 | Czech Republic | TUNKA Ondrej PRINDIS Vit PRSKAVEC Jiri |
カヌー男子、カヤック女子 一人乗り予選1,2結果
カヌー男子は予選1で20名が通過となります。
一位通過はなんとミハールマルティカン選手。現在39歳と選手生命がかなり長いのですが、いまだにトップタイム!しかも、88.86ポイントもちろんノーペナで80秒台をただ一人出してしまったのです。世界を驚かせています。
2位はフランスのデニスガーガード選手90.22ポイントで+1.36.3位はイギリスのライアンレスリー選手このあたりの91秒台のラッシュで3位から6位までは僅差の攻防となりました。
20名の通過選手はすべてヨーロッパ勢となってしまいました。(ロシアやクロアチアを含む)
https://www.facebook.com/planetcanoe/videos/725571577827260/?t=3
マルティカンインタビュー
今日のトップの結果にはちょっとびっくりかな?
「まぁ、そんなとこかな」
「チーム競技で8連覇を達成できたことで、自分のモチベーションは上がっているのが、今日のレースのいい結果の理由といえるかもね」
「コースはいい感じだと思うよ」
オリンピックコースでレースできる機会に巡り合えたことは?
「特別な機会だと思っているよ」
「僕は、リオ オリンピックの代表選手になることができなかったので、スタンドでみんなと一緒に観戦してたんだけど、ここでレースすることを夢見ていたのさ。オリンピックは私の中で最も素晴らしいスポーツでパドラーとして最高のステージがあるので特別な存在なんだ。」
女子カヤック一人乗り予選1
こちらも20名が予選1で通過となります。
一位通過はワールドカップ第5戦でのミスを払しょくする豪快なランを見せたジェシカフォックス選手。94.14ポイントでノーペナルティ。この予選1は面白い選手が上位に来ています。2位はスペインのマイアレンショーロート選手95.96ポイント、3位はスロベニアのウルサクラジェイ選手96.23ポイント。こちらは日本の矢沢亜紀選手が101.01ポイントノーペナで予選15位に入ることができ予選通過しました。
https://www.facebook.com/planetcanoe/videos/296246484534420/?t=4
ジェシーインタビュー
「RIOオリンピックから2年ぶりにここに戻ってこれたことがうれしいです。
だって、ここからいい思いだが始まったんだもの」
「リオはオリンピック2度目の出場の舞台だったけど、そこでもメダルを獲得できたことは素晴らしいことだった、でも、その時は最高のレースができていなかったと感じていたので、それだけが、不満でした。」
「今年最後の目標をひとつづつやっていくだけ。準決勝を勝ち抜けること、決勝へ進出してベストなレースをすれば悔いはないわ。」
日本選手結果
チーム戦
日本選手の女子は大健闘し、カヌーカヤックとも最下位を免れました。
男子はカヌーカヤックともに最下位となってしまいました。
順位 | Teams Teams – Final (16チーム) | |
K1-Women (16チーム) |
8位 | 116.72 0P 116.72 +8.358 YAAZAWA Aki TAKESHITA Yuriko MISHIMA Ren |
C1-Men (14チーム) |
14位 | 111.98 10P 121.98 +22.313 HANEDA Takuya SASAKI Shota TANIGUCHI Kazuya |
C1-Women (10チーム) |
8位 | 143.77 0P 143.77 +27.9941 YAGI Airi MISHIMA Ren SATO Ayano |
K1-Men (22チーム) |
22位 |
98.19 62p 160.19 +67.74
YOSHIDA Taku
YAZAWA Kazuki
ADACHI Kazuya
|
C1-Men Heats 1st Run カヌー男子予選1
■午前の結果
なんということでしょう、このステージRIOオリンピックの銅メダリストの羽根田選手が、惜しくも一次予選を通過できないという大ハプニング。20位が94.42ポイントなので、あとわずか2.53ポイント早ければ通過できたのです。
しかし、予選2がありますので、一度のミスぐらいは取り返せるはずなので、午後を待ちましょう。
午前の結果
30位 羽田卓也選手 96.95(P2#21)+8.09
41位 ささきしょうた選手 99.88(P2)
55位 たにぐちかずや選手 159.97(p52)
K1-Women Heats 1st Run カヤック女子予選1
矢沢選手が好調で準決勝進出を決めました。
15位 矢沢あき選手 101.01 予選通過
40位 みしまれん選手 119.49 (0p)
42位 竹下百合子選手 120.06 (4p)
■午後の結果
C1-Men Heats 2nd Run カヌー男子予選2
予選2は10名が通過となります。
うわっ!!!と声が出てしまいました。羽根田選手が出だしの#2からゲートタッチ。予選1でタイム的にミスは許されない状況だっただけに、この後のゲートではミスれない、そう見ていた時、#9でまたもタッチ。これは状況がかなり厳しいものとなりました。オリンピックでも絶対にミスれないが攻めに攻めてくるヨーロッパ選手の精神的な厳しさと同じように、彼も絶対に予選落ちはできないためのミスは一つも許されないタイムしか出せていなかっただけに、残念な結果となりました。実際ボートのセッティングが悪いのですが、いまだに変えていない事が問題でした。
ICFのコメントは「ここのオリンピックメダリストの羽根田選手にとっては地獄みたいな日」そんなこと言ってましたね。
※解説書かないつもりでしたが追記
2つのゲートタッチはボートコントロールによるもので、すべてバウがヒットしてしまった。9番はポールが揺れ続けるぐらいのダイナミックヒットだった。
羽根田選手はスタミナがないのが敗因であるのは以前から指摘しているが、それが顕著に出てしまった。彼のスタイルはボートを進行させるよりもストリームに乗ったテクニックでここまで来た。しかし、世界はそれでは通用しない。ピンチになったときにすべてを出そうとした結果、トップセクションで完全にスタミナ切れを起こしている。そのため、パドルが弱くなりターンスピードが遅くなってしまった。
こんなこと、私は数年前から指摘しているのに、日本のコーチはだれも言わないのは、コーチ自体のスキルが底辺にあるからである。政治力で日本コーチングのスタッフになるのは構わないが、それに伴わないやつがい続けることが大問題。日本の魂があれば自らみっともない他人への配慮に欠けていると辞任するだろう。何なのだろうJCFとは・・・。選手たちの才能をつぶしまくっている。
===※ここまで===
通過ラインは95.23ポイントが10位でした。
16位 羽根田卓也選手 96.65(4P)
27位 たにぐちかずや選手 104.90
28位 ささきしょうた選手 105.78
日本選手は3名とも予選不通過となりました。
K1-Women Heats 2nd Run カヤック女子予選2
17位 竹下百合子選手 114.23(4P)
32位 みしまれん選手 167.77(50p)
予選2に挑んだ日本選手は2名とも準決勝進出なりませんでした。
どうでもいい話・・・
女子体操の問題をみているとスポーツの強化とは何ぞやと感じる。
金メダルを取る競技でもある体操でさえ、素人の強化委員の塚原の奥さんがやっていてもメダルが取れるのは、その関連のコーチと選手の資質が高いから。
しかし、監督などが素人で、コーチングも低レベルでは、選手の資質だけでメダルを取るのは無理。
EUとアメリカ、アジアのレベルの差が激しいため、国代表戦のオリンピックでは、EU選手がこけると、チャンスが回ってきてしまう。しかし、世界選手権はそうはいかない。
これ以上のレベルの選手が出場できていない国があることが、面白さを加速させない。
もっと世界選手権の強豪国は枠を増やしてよいと思う。