警視庁が発表した統計データの中に、昨年平成28年2016年の水難事故発生に関するモノが発表されました。
水難事故は増えてる?減ってる?
答えから言いますと、減っています。
昭和50年には4500件以上の事故が発生していましたが、徐々に減り続け、昨年の平成28年では1505件となりました。
減ったり増えたりが微妙なうごきがありながらも、徐々に減る傾向にあります。
水難事故は助かる?
助かる確率と言うこと自体おかしな判定なのですが、昨年度は35%ぐらいが無事救助されています。
水難事故の状況が全ての鍵を握っているため、逆に言えば、助かる状況にいた人が35%だったと言った方が良いのかもしれません。
昭和50年には5000人以上の水難者がおり約1000名ちょっとが無事救出されたのですが、現在は1742名で613名が無事救助されています。
このデータをみると、救助する側のチーム自体の数が限定されていると言うことでしょう。
行政なので、事故が起きるか起きないかの為に100%の人員を雇うことは、税金の関係もあり、また人出、スキル向上などの問題もあり、難しいといえます。
水難者の年齢層 平成28年度
平成24年度からのデータではほぼ横ばいですが、子供の事故に限っては減っています。
平成28年度 | 水難者 | 行方不明 死亡者 |
||
人数 | 構成比 | 人数 | 構成比 | |
幼稚園以下 | 59 | 3.4% | 6 | 0.7% |
小学生 | 119 | 6.8% | 17 | 2.1% |
中学生 | 39 | 2.2% | 8 | 1% |
高校生年齢帯 | 70 | 4% | 16 | 2% |
高卒年齢~65歳まで | 845 | 48.5% | 322 | 39.5%% |
65歳以上 | 589 | 33.8% | 426 | 52.2% |
不明 | 21 | 1.2% | 21 | 2.6% |
合計 | 1742 | 816 |
高校卒業からシルバー年齢までは数十年間の幅があるため数字が大きくなって当然です。
しかし、高校生までの年齢では水難者に大して行方不明または死亡の事件の割合は減っています。そして、65歳以上になると助かる確率は逆に減っているのです。
この行方不明の9割は海や川や湖、用水路などで、それでも、プールでさえ昨年は9件も起きているのです。
つまり、安全だと思っているような場所でも事故は起きる可能性があります。
何をやっているときに事故が起きる?
このデータでは、ボート遊び(カヌー・カヤックだけではなく、ゴムボートやヨット、モーターボートなどを含む)の部分を見てみると、全体の構成比としては、1.7%と魚取りなどの浅瀬などでの水遊びでの事故の方がはるかに多いことがわかります。
ボート遊びをするカヤッカーやカヌイストはPFD(ライフジャケットなど)を装着しているために、まだ浮かびやすい事が人命が助かる可能性を大きくしているといえると思われます。
まとめ
水は膝下だからと言っても、軽く考えてはいけません。
しゃがんで、遊んだりしている子供を多く見かけると思いますが、体全体に水が当たれば、思っているよりも強い力である事を身をもって知ることとなるでしょう。
海や川(湖)、池沼地などで、自己防衛対策の意識をより強く持てば、自身が事故に合った場合でも、助かる可能性が上がると言うことです。
カヌーカヤックジャパン史上最強ハンドブックを参照してください。