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オルカヤックのナイトクルーズと海難事故

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オルカヤックという組立て型のカヤックが日本でも販売されるようになりましたが、そろそろ販売在庫も切れてしまうそうです。

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ナイトクルージングを推奨しているのですが・・・。

安全の為に夜間の航行は止めましょう
大抵、管理されているエリアでは夏場でも夕方5時には帰港させています。夜のエンジン無しでの小型ボートでは危険がありふれており、行方不明や死亡事故など捜索を行おうとしても難しいものです。LEDを付けただけのカヤックで夜を楽しみましょうと、書いてありますが、海外のオルカヤックはカヤックに関して全くの素人で、何でもアリのようです。

危険についての知識は持っていたほうが、事故のリスクが減ります。
本当にアウトドアとして安全を主張し、安全の為に使ってほしい商品を販売していれば、このようなプロモーションについては、自制して欲しいものです。

夜のカヤック航行は絶対にやめましょう。

秋口ツーリングでたまたま日が暮れてしまったが、照明などの設備を持っていた。のとはわけが違います。


 

シーカヤック海難事故レポート

そんな訳で、シーカヤックに関する海難事故をまとめてみましたので、ご参考までにご覧ください。平成25年の事故です。
結構件数がありますので、事故概要だけ記述します。

36歳
事故者は、同僚2名とともに海岸からシーカヤック3艇で出発し航行を開始したところ、同僚の艇が急潮流により転覆しパドルを喪失したことから、付近航行船舶に救助要請に向かった。救助要請した付近航行船舶が現着するも水深が浅いため接近できずにいたため、事故者が同船に接近しようとするも同瀬戸の急潮流により転覆し流され、自力航行困難となった。
事故者の艇はその後半沈状態となり、該人は付近海岸まで自力で泳ぎ、事故者は翌朝、同海岸にいるところを巡視艇により発見された。なお、該人の艇は後日漁船により発見揚収された
教訓:浅瀬で救助船が入れない箇所もある。運が良ければこうなるが、無ければ低体温症になる可能性があり、また河岸に打ち付けられ打撲の危険もあった。
38歳

47歳

以前記事にしました。死亡事故

教訓:強風にはカヤックは対応できない・低体温症は死に至る可能性が大きい。

 37歳  事故者は海岸から出港し帆走により遊走していたところ、舵のティラーが脱落し紛失していることに気付き、パドルにより自航を試みるも、折りからの南東風と、技能不足により漂流し、岸壁に着岸中のコンテナ船に漂着、コンテナ船乗組員からの通報により巡視艇が発動、乗船者及び船体を揚収し救助を完了した(ティラーとはラダーを動かすために繋がっているバーのようなもの)
教訓:安定していても自然は急に荒れるために、技術不足と経験不足になってしまう。
 31歳  事故者は友人と海岸からシーカヤック2艇で出港し港内を遊走していた。転覆後再び乗り込もうとしたが何度も失敗していた。
その後、1名は同カヤックに上がり同僚の1艇を確保し、もう1名はパドルを取りに泳ぎ、両名のパドル2本を確保することができたが、寒さのため同カヤックまで戻ることがきず両名は漂流する状況となった。付近を航行していた遊漁船が海面漂流者を発見救助し、無線で海上保安庁の船舶を呼び出し、現場に到着した巡視艇は、無人シーカヤックを確保しながら漂流しているカヤック乗船者を発見し、乗船者及び同カヤック2艇を揚収した
 教訓:転覆への再乗船の要練習と波のある場所ではそれができない状況もある。寒さへの対策が甘いと死に至る可能性がある。
 48歳  事故者は、カヌースクールが運営するカヌー体験講習会の指導員として、講習会に参加した児童2名を乗せ海岸の砂浜から他の講習会参加艇5艇とともに2キロ程度離れた入り江を目指し出港した。
事故者と児童2名を乗せたカヤックは無人のカヤック1艇を曳航して6艇のカヤックの最後尾に位置して遊走をしていた。
事故当時は陸岸から沖へ向かう強い風が吹いており、航行が大変になったことから曳航している無人カヤックを仲間のカヤックに渡し、カヤックの操船に専念したが、操船技量不足により南向け航行できなくなり、沖へどんどん流されていった。事故者は海に不慣れな児童2名を乗せていたことから、このままでは危険だと判断し、118番で救助を要請し、付近の定置網のブイにつかまって救助がくるのを待つこととした。ブイにつかまって救助を待っているのを同じ講習会に参加しているカヤックに乗艇していた指導員が見ており、その中の1艇が救助に向かい、事故者と児童2名が乗艇するカヤックを海岸の砂浜まで曳航し救助した
教訓:指導員だから安心などと言うことはない。児童をつれ海へ出るには、エンジン付きのボートが帆走するのが常識だが、技術を過信し出航しアクシデントに遭遇すれば、結果はそうなる。曳航できなければ、ボートは捨てるべきだったが、捨てられない判断力が事故を大きくした。
 75歳  事故者は、人工海浜でシーカヤックを行う目的で訪れ、手製の帆(青色ビニールシート)と竹製のマストを製作したことから試運転を兼ねて帆走を行うため同パークを出港した。出港10分後に帆に風をはらんだところ、マストが折れてしまい、自力で岸に戻ろうとしたが、折れたマストが邪魔になり、オールを漕ぐことが困難になって沖合いに流され漂流した
教訓:年齢と体力は自分が思っている以上にきついもの。安易な改造で自然の力を知る。漕げなければ年齢を補う装置(小型のエンジンなどのミニボートで行うか)またはサポートは必要だった。
 41歳  事故者と会社の同僚1名は海岸からシーカヤック1艇と組立式シーカヤック1艇が海岸から出港し、沖合い海域まで遊走した後、出港地に戻り、波打ち際から3から4m陸岸側に引き上げ、車に乗り近くのお店へ。戻るとカヤックがなく、盗難と思い、あきらめて帰った。しかしボートは海を漂流しており、無人ボートが遭難事故発生と思われ通報。ボートを回収し記載されていた連絡先へ電話したところ、安全確認が取れた。
教訓:無責任さが起きたトラブル。海も川のボートが流されたら、警察へ連絡しておかないと、遭難事故となり捜索になること。多くのカヤックの漂流事故は警察に連絡をと経験者は伝えているが、伝わっていない人も多い(ハンドブックには書いてあります。経験者がいなければ、せめてちゃんとした本を読もう)
 56歳  自己所有のシーカヤック(折り畳み式カヌー)に1人で乗船し、漁港を釣り目的で出港した。
同船は、10年近く使用された布製のカヌーで水漏れが激しく、バケツで水をかきだしていたが、バランスを崩し転覆再乗船できずに1時間ほどもがいている所を通りがかりの船に救助された。
教訓:これも再乗船の定期的な練習を行っておく必要がある。
愛着があっても、水漏れする船に乗るのは遭難しに行くようなもの。
 56歳  シーカヤックをバイクで搬送し海で遊んでいたが、その際にマフラーの熱でボートの一部が溶けているのに気が付かずに出航し、浸水そのまま漂流。発見された。
教訓:出航前にはボートの点検は必須
 死亡された方にはご冥福をお祈りいたします。

 

これらの事故原因を参考に、プレイヤーが事前に気を付ける事柄に意識が行き、安全航行に役立てていただくことを目的としています。

これは事故の一例です。もっといろいろな事故原因がありますので、遊ぶときにはリスクマネジメントといって、もしもこうなった場合にはどうするなど、色々考えてみてください。そして、足りないことは、練習でも補助でも加えましょう。現地で安全の為にやっている事は、決して恥ずかしい事ではありません。
はずかしいや、笑われるのが嫌だ、めんどくさい、大丈夫だろう、と思ってやらない人が、再乗船できなかったり技術不足で危険な目に合うのです。

CKNMは決して安全のためにやっている行動を笑いません。
安全をバカにしているものに対しては毒舌記事で対応します。

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