tit tsukuba illus - カヌースプリント競技の安全対策(3)

カヌースプリント競技の安全対策(3)

コーチング
CKNM オリジナル Tシャツ新作続々登場です
title1117pr600px 1 - カヌースプリント競技の安全対策(3)

こちらから→ banner2021cknm - カヌースプリント競技の安全対策(3) banner2020cknm - カヌースプリント競技の安全対策(3)

筑波大学近藤様寄稿記事(全6回)。前回からの続き:No3 カヌースプリント競技の安全対策
著者:近藤許仁(筑波大学・体育専門学群)内容に関する問い合わせ先:田神一美(筑波大学・体育系教授・スポーツ衛生学研究
室)
イラスト:ぬまくろ

pub kanunohon02 - カヌースプリント競技の安全対策(3)

カヌースプリント競技の安全対策(その1-3:概要)

安全対策の比較
   波と風に対する安全対策について、日本カヌー連盟の危機管理対応マニュアルでは、「10分間の平均がおよそ風速10m/sを越える場合、水面の利用制限の目安とする。
競技種目の特性にもよるが原則河川の管理規則に従う。波高1m以上は水面の利用を制限する。」と決められている。
また、日本ボート協会のローイング安全マニュアルには、具体的な指標として「波高が艇のガンネル(船縁)を越え浸水する状況が生じたときにはレースを中断」と記載されていた。
また、カナダのSprint Safety Code では明確な指標は記載されていなかった。

   冷水に対する安全対策について、日本カヌー連盟のマニュアルには記載されていなかった。
また、日本ボート協会は、低水温時(およそ水温10℃未満)に乗艇する舵手は救命具を着用することを義務付けている。
また、カナダのSprint Safety Codeでは水温8℃以下を低水温とし、18歳未満はカナダ政府の承認した救命胴衣を着用し、救助艇をつけなければならない。
また、18歳以上でも救命胴衣を着用することを推奨し、救助艇を付けなければならない。救命胴衣を着用しない場合は、冷水条件免除(免責同意書)に署名しなければならない。
illus 003 - カヌースプリント競技の安全対策(3)
   ライフジャケットについては、日本カヌー連盟では18歳以下の選手は、競技中も練習中もライフジャケットを着用しなければならないとしている。
また、日本ボート協会では練習時には救命具(ライフジャケットおよび救命浮き輪)を必ず携行しなければならないとしている。
また、大会開催時も競漕規則に則って救命具を携行しなければならない。
また、低水温時(およそ水温10℃未満)に乗艇する舵手、中学生以下の若年者、泳げない者は携行では不十分であり、救命具の着用を義務付けている。
カナダのSprint Safety Codeでは、クラブの水泳試験(赤十字スイムキッズレベル6)に合格していない選手はライフジャケットを着用しなければならない。
また、15歳以下の選手はライフジャケットを着用しなければならない。低水温時は18歳以下の選手はライフジャケットを着用しなければならない。

   泳力については、日本カヌー連盟では特に何も定められてはいない。
また、日本ボート協会では競漕規則の第22条で「漕手、舵手は水泳ができることを原則とする」と泳力を義務付けている。
安全基準作成のためのガイドラインではスイムテストの例として50m以上泳げるか、5分以上浮いていられること、それ以下の能力の場合は救命具を常時着用させるという条件を提示している。
また、カナダのSprint Safety Codeでは赤十字スイムキッズレベル6に合格していない選手はライフジャケットを着用しなければならない。
この赤十字のプログラムでは75m以上の泳力と1分30秒間浮いていられることを確認する他に、安全行動について学ぶ。


※スマホで閲覧の方など、グラフ等が見ずらい場合はPC版に切り替えてご覧ください。
著者:近藤許仁(筑波大学・体育専門学群)内容に関する問い合わせ先:田神一美(筑波大学・体育系教授・スポーツ衛生学研究室)
第4回へつづく

b3330b31e37ec7263946610dc7db3e9b - カヌースプリント競技の安全対策(3)
puv cknm0012 - カヌースプリント競技の安全対策(3)
canoekayakbooks - カヌースプリント競技の安全対策(3) banner t note - カヌースプリント競技の安全対策(3)