滋賀県大津市玉野浦にある滋賀県立琵琶湖漕艇場を建て替えるかもしれないというニュース。
昭和46年に建てられ、その後増築した会館ですが、琵琶湖に関しての景観に関する条例により建物を移動しなければならないのか？という状態だったのですが、新たな条例ではこの建物を除外することを検討することになりました。
大津市景観審議会で了を受けて改定される予定となります。
■計画されているもの（これらが除外される予定）
| 山岳湖岸景観、ヨシ原樹木景観、砂浜樹林景観。河畔林景観。田園湖岸景観。集落湖岸景観。市街地湖岸景観 (1)敷地境界線からできるだけ多く後退するとともに、敷地内の建築物および工作物の規模を勘案して釣合いよく配置すること。 (2)原則として建築物の外壁は、湖岸道路から２メートル以上後退するとともに、琵琶湖に直接面する敷地または汀てい線から１０メートル以内の敷地にあっては汀てい線から１０メートル以上、かつ、琵琶湖側の敷地境界線から２メートル以上後退し、内湖に直接面する敷地にあっては内湖側の敷地境界線から２メートル以上後退すること。ただし、古くから発達した集落のある地区であって、湖岸または湖岸道路に接して建築物が連たんしているものにおける建築物（大規模建築物を除く。）で、周辺の建築物の配置状況を勘案し、景観形成上支障がないものについては、この限りでない。 |
| (3)原則として、建築物の外壁は、隣接する道路および河川側の敷地境界線から２メートル以上後退すること。 |
 これ以外にも建物の形や色、高さなど細かい規定が作られています。 |
「湖岸におけるウォータースポーツ（ボート、カヌーなど動力を伴わない湖上スポーツ）のための建築物」が除外項目に追加される
CKNM解説
理由としては、琵琶湖の漕艇やカヤックヨットなどは湖と景観が一体化している物であり、その歴史的な積み重ねによってこの町が作られてきたことも事実である。
その、関連する設備は、この地の文化を表している物。と考えたわけです。
新規建物構想
・管理棟＋艇庫と別々になっていた物を、一体化した建物にする。
・パラなどにも対応できるようなバリアフリー化し、エレベーターの設置などを検討。
・トレーニング室の新設
施設の位置の変更を予定している。
宿泊所の利用度が低い為に宿泊所に関しては再検討される。
2020年開館を目指す。
色々議題は出てきそうですが、より使いやすい施設を滋賀県民や大会に訪れる選手達は求めています。
そして重要な、ドーピングに関するセキュリティ施設などの考察もしておく必要があるでしょう。
「第79回国民体育大会・第24回全国障害者スポーツ大会滋賀県開催準備委員会」
滋賀国体（第79回国民体育大会）は2024年に開催される計画になりました。
時期 内容
平成25年（2013年）10月 第79回国民体育大会滋賀県開催準備委員会の設置
平成31年（2019年） 国体開催「内定」見込み（開催5年前）
平成33年（2021年） 国体開催「決定」見込み（開催3年前）
平成36年（2024年） 開催
つまり、事前整備をしておき6年後の国体のカヌースプリントや漕艇の会場整備の一環として進められるので、建て替えが行われるタイミングとなった訳なのです。
市の予算だけでは不足してしまう建設費の補助金を滋賀県から出してもらえるのです。（金額の内訳はその県の補助金交付規則による）県から出るのは県のスポーツ環境整備の一環として国体会場が整備される必要があるからです。
これを「スポーツ施設整備における補助制度」と言います。
| 年度 | 都道府県 | 大会名 | 制度名 | 対象施設 | 補助率 | 限度額 |
| 2012年 | 岐阜県 | ぎふ清流国体 | 市町村競技施設整備費補助金 | 一般競技施設 | 50％以下 | １億円 |
| 特殊競技施設 | 100％以下 | 知事が必要と認める額 | ||||
| 2013年度 | 東京都 | スポーツ祭東京 | 国体競技施設整備費補助金 | 一般競技施設 | 50％ | １億円（特例３億円） |
| 特殊競技施設 | 100％ | 都が必要と認める額 | ||||
| 2014年度 | 長崎県 | 長崎がんばらんば国体 | 国体競技施設整備費補助金 | 常設施設 | 50％～33％以下 | ５，０００万円 |
| 特設施設 | 100％以下 | 知事が必要と認める額 | ||||
| 2015年度 | 和歌山県 | 紀の国わかやま国体 | 紀の国わかやま国体会場地 市町村運営交付金 |
大規模特殊仮設施設 | 100％以下 | (基本計画は県で作成したため 特に限度額は定めず) |
（出所：公益財団法人笹川スポーツ財団提供資料を基に作成）
補助の形態は上の表の様に各県様々で、前回の和歌山大会では、既存の建物には補助金は交付しないという形をとりました。それを補う形で、利用できる交付金の案内を県側からアプローチして財政の厳しい市の現状をサポートするという事を行っていたのです。
実際は、来年内定があれば県からの補助金の交付申請ができるので、市だけで全額負担しなくて済む為、見込み発車したいところですが、行政とはそういうところでは無いので、手順を踏んで行くしかないため、確実な結果はもうちょっと先になりそうです。
滋賀県立琵琶湖漕艇場
○開場時間
宿泊室を除き、午前８時３０分から午後５時まで
（会議室については、午前８時 30 分から午後９時まで使用することができる。）
○休場日
①毎週月曜日（祝日の場合はその翌日以降の平日。
※３月から１０月については月曜日も開場している。
②12 月 29 日から翌年 1 月 3 日
滋賀県立琵琶湖漕艇場条例
http://www.pref.shiga.lg.jp/gyokaku/nr/files/gaiyou-souteijyou.pdf
コース・瀬田川の使用について
基本的に３レーン区分けでの時計回りとなっています
http://www.bsn.or.jp/boat/wp-content/themes/yyy_boat/data/2014courserule.pdf
景観計画ガイドライン
http://www.pref.shiga.lg.jp/h/toshi/keikan/files/guidline-b.pdf
大津市議事録など
http://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/035/1303/g/iinkai/1513644271897.html
スポーツ施設整備における補助制度http://www.mext.go.jp/prev_sports/comp/a_menu/sports/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2016/09/01/1376705_006.pdf
