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2017スラローム世界選手権C1M決勝&羽根田選手の結果

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2017年10月1日カヌーカヤックスラロームレースシニア世界選手権のカヌー一人乗り男子決勝が行われました。

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カヌースラローム男子シングル決勝レース2017世界選手権フランス

フランスポーPAUのコースで行われています世界選手権。地元フランスの選手の応援がすごくかなりの観客がきています。土曜日は少し雨が降っていましたが、観客のほとんどは傘も差さずに熱い声援を贈っていました。
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決勝簡単ゲート解説

ゲーツは23(4,7,10,11,18,21)
今回はレース実況も書きますので、簡単にファイナルレースゲーツ解説をしてみます。
#1:80cmぐらいのシュートのセンター位置。#2へのアプローチの姿勢とトラジェ。
#2:そのシュートのボトムすぐ左。アプローチが弱くパドリングレベルが低いとバックフェリー進入のスピンアウトすることになります。
#3:#2と近い距離にあるダウンゲート。#2からのカレントへの強いアプローチが必要。
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#4:長めのベロの50cmぐらいのシュートから左エディにあるアップゲート。ループしているので、多少の外しもロスを抑えられるが、ここでそれをやってはだめ。
#5:カレント中央のダウンゲート。#4から脱出後シュートの尾根にハイクロスを掛ければそのまま乗れる。
#6:#5からの早いカレントに乗ったまま次のブロックの左。#7への準備としてバックフェリーで行くならスピンをかけておく。
#7:カレントトラベルゼしてのカレント右にあるアップゲート。これもループライン。
#8:カレント低めのスタンディング左側。#7脱出後尾根のキックを利用してカレント左へ乗ってラインをとる。
#9:コースのカーブ出口にある大岩の位置に弱くなったカレント中央。
#10:#9を過ぎての1.5m」以上のシュートおりてすぐ左のアップゲート。ゲートのパラレル気味手前にウォールがあるので、それにぶつけてターンして進入。
#11:大岩出口裏のスタックゾーンにあるアップゲート。
#12:カレント橋の下。流れと相対している位置のぎりぎりにあるので、姿勢がきつい。
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#13:#12からトラベルゼ気味の右。通過してすぐに60cmぐらいのシュート。これをおりたときに#14へのアプローチに気持ちが行っていると転覆させられる。なぜなら、#14はシュートおりてかなり近い位置にあるダウンゲートなので、シュートの小さなボイルラインの泡で分かりづらいがボートを横に向けたときに巻き込まれてしまう。
#14,#15はボート1艇分もない距離で構成されている、このブロック2つのゲートで構成された今回の目玉の一つ。見る側にとっては面白設定ですが、かなりのスピンのスピードテクニックが要る。
#16:1mぐらいのシュートのウォールをぶち破ってのカレントセンターにある。スピードが無ければ転覆への道。このブロックだけならリカバリーは可能。
#17:#16のブロックの出口の高さ1.5mぐらいの長めのシュートの間口に設置。
#18:#17のシュートのウォールをキックするタイミングがとても重要なアプローチとなっています。このブロックのラインを外すと中に小さな段差シュートが作られており、その下のブロックへのシュートに導かれてしまうと、不通過になってしまうためミスは許されない。
#19:#18のトラベルゼの右のいったい構成門。
#20:このブロック出口のシュートとちゅう左側にある。
#21:最後のボトムエリアのスローゾーンカレントから大きく離れて右にあるアップゲート。
#22:カレントに戻ってのディアゴナルの向こう側にある。
#23:流れがスタガー気味だが、スタガーといえるほどでも無いカレント内のダウンゲート。
これを過ぎて、結構距離のあるフィニッシュまでのラストラン。
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カヌー男子決勝レース実況

選手は出場順。見ながら書いている実況です。

決勝1番手走者:A. ELOSEGI

RIOにもでている代表選手。30歳だが、今回は予選から調子が良い。
出だしかなりのスムーズに得たとたんに#4のアップでバウがタッチしてしまう。そこからだんだんと慎重になってしまう。攻めている感じがなくなってしまった。#18のアップへのアプローチもタイトにいけずにロス。フィニッシュ。自分でもわかっているようで、100秒を超したことに非常にやっちまった感を出す。しかし、代表選手だけあって、そつなくこなしていたが、表彰台に乗れるランでは無いことは7ゲート目からわかってしまった。

2番手走者T. HANEDA

2番手で発進の羽根田選手。今年30歳になった彼は世界選手権で予選、準決勝とカットラインぎりぎりで通過してきた。新ボートのようで、ボート重心位置を変えてきた。そのせいか、ターンもクイックで挙動もきれい。しかし、ゲート間のランがあまり良くない。#14#15のコンビネーションでは、ボートの性能のせいで挙動が押さえ切れていない。個人のテクニックだけでなんとか乗り切った雰囲気がものすごくでている。フィニッシュはほぼ100秒。タイム的にもちょっとキツい感はあるが、後続次第と言いたいが表彰台は厳しいだろう。
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3番手走者E. LE RUYET

地元フランス。大声援を受けての登場。彼もまた30歳。地元のアドバンテージで決勝に進出。特に秀でた成績は残していないので、ここで一発決めたいところ。同僚のD. GARGAUD CHANUT選手が後に控えており、フランスは2人の決勝進出者で望む。
スタートからのアプローチはこのコースはこう走ると言う見本のような感じで進んでいく。
#9あたりからスタンドエリアに入ると観客の声援は大きくなって彼を後押しする。#15のショルダードロップもパーフェクトとしかか言い様がない。きれいに決まって盛り上がる。そして#18のキックバックはタイトすぎるタイトで大成功。個人的にこの#21を丁寧に行きすぎてあり得ないほどわずかにカレントに乗るのが遅れたランをとってしまった。フィニッシュ。100秒を切る。自分でも満足なレースだったと思う。彼のベストランの頁に載るようなレースだった。
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4番手走者F. ANTON

ドイツも二人。もう一人はもちろん現在最強S. TASIADIS。今の心境は彼と一緒に表彰台に乗りたいと思っているだろう。
ライン取りがきれい。一番良いストリームに乗っている。スピードが出すぎたようで、#6で背中でタッチしながら飛んでいく。もう、攻めるしか無い。アグレッシブに行っているが#18気がつかなければミスでは無いが、彼の中ではミスだと思っているはずのレイトラン。ペナなしで100.02+2なのですが、悪くは無いが表彰台に乗る早さを感じられなかった。悔しそうだ。
たぶん、攻めるポイントでタイミング待ちのアプローチモーションを行ったせいだろう。
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5番手走者A. SLAFKOVSKY

恐ろしいやつが出てきた。アレキサンダーは34歳とやや峠を越えた感はあるが、未だにヨーロッパチャンピオンを譲らない男。現在ICFランキングは1位。
私の彼の印象は「長い手」だろう。実際に手が長いと言うわけでは無い。カレントからの円の支点位置を大きくとれる技を持っており、カレントからのスピードを維持したままターンにつなげ攻められるからだ。#11わずかにもたつく。#14#15彼にとっては今ひとつ。#18も。
しかし、今までランした他の選手と比べると全然早さが違う。
フィニッシュタイムは96.29.優勝想定タイムっぽい。95点,96点あたりが今回の設定で優勝できるのでは無いかと思っている。96点台の勝負になるかもしれない。
彼の次元は違った。
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6番手走者B. SAVSEK

強豪国スロベニアの選手。彼もまた30歳。今回は30歳の記念レースなのかと言うぐらいに感じてきた。
スロベニアも二人でているが、もう一人はあまり知られていない。
スタートから中盤、全くスピードが落ちない。なんだこりゃ。と見ていたら#10でタッチ。しかし、また加速しての調子に乗ったランは同じようにスピードが落ちない。無駄の無い洗練されたランとはこういう事なのかもしれない。
フィニッシュ。94.81。なんと、ペナルティ+2加算でこの得点。加算前では無いかと見直してしまった。ランは92.81。スラコフスキーがすっ飛んでしまった。これこそ次元がさらに違う。
こういう素晴らしいランは分析しようにもかなり難しい。何十時間もかけないと私でもわからないかもしれない、わかるとも限らない。だから今は、書けない。
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7番手走者R. COLAZINGARI

イタリアの24歳。今回一番の若手。ジュニアヨーロッパでチャンピオン。U23でも世界チャンピオンと鳴り物入りでシニアで戦い始めて約3年、期待とは別に記憶に残る結果が出ていない。今回はセミファイナルでも4位と、決勝で表彰台の夢の可能性が出てきた。
見た感じパワープレイで攻めてくるように見える。
確かに、ファイナリストのランだが、それだけ。高いレベルだし、エネルギッシュだし、タイトに攻めている。しかし、なにか光る物を感じない。今回のレースもあと2秒は早くなれるはずなのに。
素晴らしいプレイヤーだが、なにがタイムが出ない原因なのか、一回見ただけではわからない。
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8番手走者M. MARTIKAN

38歳のミハール。あり得ないほどのメダルを獲得してきた彼。1レースの優勝ぐらいじゃプロフィールのトップリストにも載らないほどの数々の年間世界チャンピオンのタイトルを獲得。
まだまだ現役でやれるところを見せた2017年。世界選手権でも爪痕を残してくるのか。
パワープレイヤーの代表と言えばこの選手。パドリングの威力ですっ飛ばしているランが見物。
スタートから熟練の技とペース配分が冴えて見える。力の出し入れの具合は高年齢選手の見本になる。
98.23.ペナルティ無し。うまいよなぁって誰もが感じるランでした。
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9番手走者D. GARGAUD CHANUT

世界チャンピオンになってから、久しくRIOで優勝したフランスの金を背負う男。彼もまた30歳。
地元フランス開催で、優勝候補の彼がいれば会場は最高潮になるのもうなずけます。
ボートとパドルの市松模様の柄を合わせてきたところに、彼のモチベーションを感じますね。
#4バウがタッチ。#6,またもバウがタッチ。フランス人「うそぉーん」。テンションだだ下がり。
ミドルセクションではトップセクションを見てない観客は盛り上がる。声援は大きいが、ガウガウドシャニュー選手もはやテンパイ状態。そして#17,18の連続タッチ。気持ちが切れてしまっていた。
ミスを取り戻しにいってのミスの上塗りはロンドンのレースを思い出す。
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10番手走者A. BERCIC

スロベニアの26歳の選手。
#8で不通過。なんだかよくわからないミス。ゲートを見失ったのか?横を素通りしてしまった。+50ペナで終わった。
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最終番手走者S. TASIADIS

ドイツのエース。RIO銀メダリスト。今年のワールドカップ総合チャンピオン。シデリスタシアディス選手。27歳と選手としては良い時期。ファイナルランナーとして登場。優勝候補筆頭。
トップとの差で2秒の遅れ。
20番でバランスを崩すもすぐに立ち直り、観客をひやっとさせる。
ノーペナルティながら100秒を超えてしまった。
うーん、なんともいえないランでした。

Canoe Men monoplace 決勝結果

順位 背番号 選手名(敬称略) ペナ 総合点
2 B. SAVSEK SLO 2 94.81 0.00
1 A. SLAFKOVSKY SVK 0 96.29 +1.48
9 M. MARTIKAN SVK 0 98.23 +3.42
4 30 E. LE RUYET FRA 0 99.31 +4.50
5 23 R. COLAZINGARI ITA 0 100.01 +5.20
6 3 S. TASIADIS GER 0 100.03 +5.22
7 6 T. HANEDA
羽根田卓也
日本 0 100.07 +5.26
8 16 A. ELOSEGI ESP 2 100.19 +5.38
9 10 F. ANTON GER 2 102.02 +7.21
10 11 D. GARGAUD CHANUT FRA 8 106.92 +12.11
11 13 A. BERCIC SLO 50 148.56 +53.75

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所感

決勝の日本語で言う「マスト動作」が勝ち抜けなかった選手は行っていないのですが、決勝でもいくつかの動作を行わなかった選手はファイナルで羽根田選手とA. ELOSEGIでした。
この動作が何かをここで言うつもりはありませんが、同行した監督やコーチがこれを見抜いてやらなければならないモーション指示を、出せていないようです。
ラインを決める。そんなことは当たり前。その後の戦略が上位勝負に必要な情報なのです。
日本チームにこれを求めるのは酷なのかもしれません。ミランも古いコーチ、挨拶回りでもしていたのでしょう。残念でなりません。

しかし、羽根田選手のパドリングテクニックだけでこのレースを乗り切りました。
羽根田選手はターンコントロール重視のセッティングをしていたように思えます。
トリムを見た感じで。これは諸刃なのですが、カレントが早いからこのセッティングでファイナルまでいけたのは限界のボート戦略だったのではと感じてしまいます。
ボートに依存するスピードとターンの戦略的構成比率は難しいのですが、ストレートカレントでのボート戦略はこのようなコースでは結果を出すのは厳しい。
ファイナリストの選手のペナを引くとタイム的に98秒台で完走できるのがファイナリストのラン想定タイムレベルとなっています。

ライブストリームのコメンテーターも言っていましたが、このような大きな大会では精神的なプレッシャーにリズムを狂わして成績がでない。
決勝での7位は、この外人のメンタルの弱さをついた順位ともいえなくも無いのは、優勝候補だったドイツのタシアディス選手が優勝から5秒も遅れたタイム(ノーペナ)で崩れてしまったことでもわかります。
準決勝ではM. BENUS選手、D. FLORENCE選手、R. IVALDI選手など決勝進出すると思われていた面々も消えてしまいました。

それでも、羽根田選手は世界選手権の決勝で戦えたことはすばらしいことで、他の多くのメダルを獲得している選手達の中での7位は大健闘だと思います。
ボートの戦略的構成を確認したわけでは無いのですが、見た目で明らかに感じることから現実ならば、バランス改良と、難題として、戦略が東京のステージコースと世界サーキットのコースと違いすぎていることで、どちらをとるのかを迷わせています。


面白すぎでしょJCF
このサイトでJCFの情報が無いと言ったのが効いたのか効かないのかわかりませんが、速報成績情報を載せましたが、なんですかこれ?(笑)
選手の予選結果と準決勝の数行のPFD成績結果。まもなく削除されてしまいました。
WEB運営にたぶん多額のお金を出しています。そして記事を掲載するのは職員かもしれませんが、こんなサイトなら、CKNMと契約してくれれば、現地取材を行っての速報記事など以外にWEB運営まで行うのに。&批判は書かないでしょう(笑)
広告会社やWEB会社に良いように予算とられて身にならないのじゃ、いいカモにされてるだけなんですけどね~・・・。

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