二人乗りのカヤックやカヌーでは前後に座って漕いでいますが、川を下っているときにボートが回転してしまうときがあります。その原因と対策方法
緩やかな川を最初に下ったときに、思ったよりもボートがうまくコントロールできないと思うことでしょう。
男女で乗った場合に、女性が前に乗っての操船となるのが一般的に多いのですが、そういう場合は特に、ボートが場合によっては横向きになってしまったりしまうのです。
たいてい川はまっすぐではなく緩やかに曲がっていたりします。
まっすぐと見えても河岸に草や流木などがあったりして流れが変えられてしまっている場合があります。
「図あ」の場合、流れがくの字にわずかながらしています。
この場合ボートが流れの中央から少し外れた場合にボートが斜めになってしまうようになりやすいのです。
ボートの斜め壁面に流水が当たるためです。
そしてくのきりかわりから完全に横当てになり、流れがはねている場合転覆の可能性があります。
これを回避するには前方の漕ぎ手のパワーが必要になります。
パワーは流れの強さによりますが、小川程度の流れなら女性でも十分対応できます。
流れでスターンが押されかけたのを感じたときに、くの字の進行方向のパドルをきっちり入れて流れの中心線に乗る角度にボートの方向を変えるだけです。「図い」。
女性の場合このパドルのハンドリングが弱すぎて向きが変えられないまたは、流れのタイミングより遅いために入れたときには既に横をむきかけてしまっています。
ハンドラーとしてはきっちりコース設定ができるようになるまで、ボート以外の要素（カメラ、ビデオ、飲食など）はできる限りやめて、使う場合は触れないで使えるようにオートで設定しておきましょう。
思い出に残したい気持ちもわかりますが、思い出が記憶だけの方がよい場合がありますよ。
初心者はこのパドルを無理に入れようとすると体を強引に斜めにしてしまうためにボートのバランス自体が転覆へ近づいてしまう場合があるので、腰よりしたでボートバランスを操作するイメージを持った方がよいと思われます。
上半身で操作しようとするとハンドブックに書いた転覆の理論のメタセンターの位置が悪くなるためです。
転覆も面白さといえばそうなのですが、水面下に見えない岩もあるので、流されるときでも注意。また川底リバーベッドには絡むと危険な水没したハザードがある場合もあるので、うかつに足を伸ばさないようにしましょう。とにかくボートとパドルは離さないようにしましょう。
初心者は助かりたいがために、慌てちゃう人がいますので、うかつに近づくのも危険なばあいがあります。
ボート遊びは、心の余裕を常に持って楽しみましょう。
