東京オリンピックが2020年に行われます。この各国の選手達が日本に来て、事前に合宿し体調を整えたりする場所としてしばらく宿泊することになるのですが、日本のあちこちでなぜキャンプを誘致しようと躍起になるのでしょうか?
Q.誘致に積極的な訳
A.国や県から補助金が出る。
キャンプをするには、その競技の設備が無いとそれはかないません。
そのため、日本はフェアなトレーニング場を提供すべく過剰ともいえる最高の設備を作っておきたいという観念が働きます。
もちろん、合宿先がベストなほど、外国のチームは来てくれますので、トレーニング施設や宿泊などに設備の研究を行います。
視察誘致の為に、市長や村長などの首長が誘致の為に大使館などへ伺い、大使や監督などが視察にうかがう事になります。
決定が決まり調印が済むと、その地域への多額な施設建設などへの補助金が交付されることになるのです。
・メリット
つまり、例えば、カヌーカヤックの競技のキャンプを誘致することができるなら、その競技への施設建設が予算の無い村や町でも可能になると言う事なのです。
税金だけではその小さなコミュニティにそのようなスポーツ施設を作ることは難しいのですが、そういうメリットがあるため誘致をしたいのです。
スプリント練習場や、スラロームの為の施設を、設計し、それと共に首長がプレゼンしてくれることで、河川にワイヤー杭を打っただけの施設から、国際連盟競技基準のバッサンの設営(このレベルの建設が補助金で認められる)も夢ではなくなる可能性もあるのです。
補足として、誘致先の知名度を上げることなどで、住民へのモチベーションの増加などで、他の地からの転入増を見込めるなど、社会的な事がありますが、ここでは省きます。
・デメリット
デメリット、最高に近い設備には、それなりの維持費がかかってしまう。
キャンプの為に作った施設も、オリンピックやパラリンピックが終わってしまえば、もう使用しません。
維持の為に必要な事は、観光客ではなく、スポーツ選手が多く訪れて利用してくれることなのですが、メジャーなスポーツでは利用有料も観戦料も可能ですが、マイナー競技では、それは競技の縮小化を意味します。少なければ予算は割り振られず、スポーツ選手自体も苦しいので、有料施設をできる限り利用したくない。また観戦料を取れるほどのコンテンツでなければ、無理なのです。
そのため、大きな連盟がその為のイベントを行ってもらうこことで、その費用をまわしたいのですが、連盟が自己完結意識が強い昨今では、なかなかこの期待自体理解されないのです。
・プログレへのスパイラル
つまりマイナー競技でありながら、東京のど真ん中に事務所を借りて高額な家賃を支払って国の補助金を使うこと自体が、おかしい行為だと言う事で、利便性などの主張はエゴでしかないのです。
地方のこのような競技場のいくつかに支部や、大き目の施設近くに本部を置くべきことが、本当の連盟が行う運営であって、それがダイレクトに選手達との距離を近くする。そして、情報が遥に早く回り、研究施設なども、附設できるはず。
こういうスパイラルを、考えなくてはならないのに、連盟都合の理由で東京の中心に置くことは間違っている運営だと言えるのです。
簡単に書きましたが、老朽化や改築が必要な施設予算も現在デフレな世の中では実行が難しいと感じている市町村が、このチャンスを利用したいのは当然であると言う事になります。
まずは公認キャンプ候補地を目指すことになります。
キャンプ誘致とホストタウンの交流
申請期間 | 申請 | 登録 | 審査継続 | |
第1次登録 | H27年11月2日~12月11日 | 69件 | 44件 | 25件 |
第2次登録 | ~H28年5月19日 | 58件 | 45件 | |
合計 | 127件 | 91件 |
カヌー競技のホストタウン
首相官邸ページにある東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部のホストタウン推進のホストタウン一次登録のカヌーカヤック競技に関する自治体の一覧
香川県 香川 2016.6.14登録 |
ブラジル、 デンマーク、 エストニア 、フィンランド、 ノルウェー |
・2015年世界陸上など、多くの事前合宿の受入実績がある。また、2つの県人会とは深い交流があり、香川県からブラジルへの移住者数は、 100年超の交流の歴史の中で約7,800人を数えるとともに、ブラジルでのイベントへ県産品を提供するなど、県のPRにともに取り組んでいる。 ・これらの実績等を元に、陸上やカヌーを中心に事前合宿誘致を進める。 |
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長野県 安曇野市 2016.6.14登録 |
オーストリア |
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東京都 青梅市 2016.6.14登録 |
ドイツ |
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京都府 京丹後市 2016.1.26登録 |
韓国、
オーストラリア |
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カヌースプリント競技のプレトレーニング斡旋地
木場潟カヌー1 木場潟カヌー競技場
中部地方 / 石川県 / 小松市
木場潟カヌー競技場は、国民体育大会が開催された1991年に整備されました。それ以来、2003年にはICF世界ジュニア大会、2002年にはICFワールドカップ、そして2004年と2008年にはオリンピックの大陸予選も2回も開催されるなどハイレベルな国際大会が開催されています。
木場潟カヌー競技場は、日本の中で最も良いトレーニング場です。
カヌーとカヤックのためだけの特別な専用トレーニング場でもある。
府中湖カヌー競技場
中国・四国地方 / 香川県 / 坂出市
日本カヌー連盟のA級コース公認を受け,過去にアジア地区の国際大会開催や事前キャンプの受入実績があり,毎年,全国大会などが開催される日本有数の競技場です。
自然に囲まれ,湖面は年間を通しフラットな状態で,敷地内にあるカヌー研修センターにはカヌー競技用エルゴマシンを備えており,競技大会の開催やトレーニングに適した施設となっています。
久留米スポーツセンター体育館1 久留米総合スポーツセンター
九州・沖縄地方 / 福岡県 / 久留米市
久留米総合スポーツセンターは、市中心部の緑溢れる中央公園内にあり、高速道路の久留米インターチェンジから近いことから、福岡空港から車で45分という交通の利便性が高い場所に位置しています。
そして、2018年春に久留米スポーツセンター体育館がオープンします。
当施設は、メーンアリーナ、武道場、トレーニング室などを備えた総合体育館で、各競技の大規模大会が開催可能な基準で整備します。
宮ケ瀬湖 宮ヶ瀬湖カヌー場
関東地方 / 神奈川県 / 神奈川県
1,000メートルコース6レーンをはじめ、管理棟や艇庫等を備えた県営のカヌー競技場。1998年には国民体育大会のカヌー競技を開催。
・競技コース:1,000メートル、500メートル、200メートル 水上決勝審判台、発艇補助台
・日本国内でも数少ない、常設1,000メートルコースを有するカヌー競技場です。
カヌースラローム競技のプレトレーニング斡旋地
球磨川天然カヌーコース
九州・沖縄地方 / 熊本県 / 人吉市
球磨川は、日本三急流のひとつです。市街地に存在し、自然のカヌーコースです。これまでも、国民体育祭が2回開催されています。
御岳渓谷1 御岳渓谷(多摩川)
関東地方 / 東京都 / 青梅市
御岳渓谷は、変化に富む流れと安定した水量に恵まれており、カヌー競技における多くの国際大会、国内大会が開催されてきました。
また、カヌースラローム競技におけるトップアスリートの多くがこの地で練習を重ね、オリンピックへの切符を手にしてきました。
2013年に練習会場の直近に建設された青梅市御岳交流センターは、カヌー艇庫やシャワー室、会議室等を備え、御岳渓谷での練習をサポートする施設です。
資料
官邸会議
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/hosttown_suisin/index.html
東京オリンピックトレーニングキャンプオンラインガイド
https://pregamestraining.tokyo2020.jp/jp/
政策会議
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/hosttown_suisin/pdf/dai1_gaiyou.pdf
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/hosttown_suisin/pdf/dai2_gaiyou.pdf