カヌープレイヤーや、シットオントップのカヤックで、どのような服装が適しているのかを考えてみましょう。
釣りなどをカヌーやカヤックで行う人も多いですし、また女性などをカヌーに乗せて浮かべて遊びたい人もおりますが、やってよい服装と、危険を招きかねない服装があります。
まずは、ズボン編
まず、やばい(危険)な服装。
・バケツ型の構造
上図のような、昔の魚屋さんや魚河岸などで見る服装。
釣りをやられる方では、このタイプで川に入る人もいます。
何が危険なのでしょうか?
このタイプは、足を濡れさせないようにしたい人が履くタイプなのですが、これが、川岸で転んだときや、川で転覆した時にどうなるのかを想像してみてください。
川の水がズボンの中にどんどん入ってきます。
何十リットルの水がはいることになります。1リットル約1kg。足元にぶよぶよ動いて固定されない水が、まとわりついている状態になるのです。起き上がることはかなり難しく相当な体力が無いと出来ません。
カヌーに再乗船することは不可能となるでしょう。
流れがあった場合は最悪です。そのまま、流されて行ってしまいます。
水の力のすごさは、体験したことが無い人では軽く考えてしまいます。
カヌー+パドルを自己保存しながら、このマイナスな服のプレッシャーでは死を招きかねません。
水中で物が地上より軽くなるという話を聞いたことがある人もいると思いますが、水中で軽くなったとしても、地上で持つようにはもてません。このぐらいと思っていても、重くて自分が持って浮かび上がることは相当の訓練が必要な事も多々あります。
この服装は、足元も狭めに作られており、水中で脱ぐのは難しい。
・デニムなどの吸水が高い布地の服
最近は学校の授業でも服を着た水泳などの講習も行われたりするようですが、服は水に触れると体にまとわりつくものなのです。
足のジーパンや長そでのシャツなど、濡れた場合に素材によってすごく重くなります。
全身濡れたことがある経験があればわかると思いますが、濡れた服装は地上でもかなり重たいのです。
カヌーやカヤックから落ちた場合に、また再乗船する必要がありますが、足がつくかつかないかぐらいの場所でも重さで乗り込めない人もいます。
ただでさえ足がつかない場所で再乗船できない人もいます。
服の素材選びは大切なのです。
・レインコート
そもそも、考え方が間違っています。
上記の服の上からレインコートを着ても意味がありません。
ウォータースポーツへの最初の項目
濡れたくないなら、ウォータースポーツをやらない事です。
まず、濡れる。
この楽しさがわからない人は、カヌーカヤックの本当の楽しさを分からないまま乗っているだけとなるでしょう。
カヌーカヤックは自然と遊ぶスポーツなので、最初に濡れることで、環境への判断を無意識でも行う事になるのです。冷たければ、この装備で濡れた場合大丈夫かな?と考えますし、流れが思ったより強くて足を取られると感じれば、もっと安全な乗降位置の変更に考えが及びます。
体も、濡れることで順応の準備ができます。
プールに入る前に準備体操や、心臓付近に水をかけたりする人もいますが、転覆はいきなり起きる場合もあるので、その対策は必須なのです。手足が濡れることで水の状態を体に伝えておきましょう。
もしも、に思考が行くのがカヌーカヤックを楽しむ為の必要なステップなのです。
濡れても良い服とは?
汚れても良い服と言う意味ではないので注意しましょう。
・どのような服が良いのでしょう
■濡れたくない(寒めの季節など)
完全防水タイプのドライスーツを着用(夏場は暑くて着ていられないかも、相当涼しい冷たい水なら、着た方がいい)
ドライパンツ:密閉型で空気を抜いて着用する。
■濡れてもいい
海パン、超撥水乾燥パンツなど。
今は新しい素材で、軽くて、濡れてもあっという間に乾いてしまう素材で作られたパンツは沢山出ています。
サーフスーツ系:トライアスロン用などは肩が回しやすいたいぷもあります。外国だとカヤック用なども販売されています。
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そして、
※裸足はやめよう!
どこで買う?
カヌーカヤックショップに行くと、メーカーから防水系のグッズも出ていますが、夏場の昼だけなどプレイする条件は考えておいて、ショップで相談しておすすめなどを聞いてみてはいかがでしょうか。
ショップがなければ、海外からネットでも取り寄せできますし、また、カヌーよりも盛んになってきたSUPやサーフボードを扱うお店などに使いやすい商品があるかもしれません。
カヌーカヤックをプレイするだけでなく、こういう水辺へ行けない時の楽しみとして、ウィンドウショッピングもありだと思います。
パンツ・ズボン編でした。
その他・ハンドブックをご覧いただくことをお勧めします。