| カヌーカヤック初心者講座「俺たちはただ湖面に浮かべたいだけなんだ！」の声に答える企画第３弾 今回はPFDについてです。 ＰＦＤ（ﾊﾟｰｿﾅﾙﾌﾛｰﾃｨﾝｸﾞﾃﾞﾊﾞｲｽ）*1、舟艇フローティングジャケット、救命胴衣、ライフジャケット、ジレットデサウバタージュなど、色々な呼び方があります。 カヌーカヤックをするならレクレーションでも必須アイテムです。用途によって使いやすい種類があるので簡単に説明してみます。 私たちが選ぶ、どんなライフジャケットがいいのか？ おすすめは？ |
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まず、ボートを乗る人が、なめてかかってしまう「救命胴衣」の存在。静かな湖面だから関係ないや俺は泳げるのだという考えで、身に着けない人が今だにいることが残念なのですが、昨今の急に起きる強風などで、ボートは簡単にひっくり返されてしまいます。これは水面自体が高く持ち上がることで、ボートに乗っている人のバランスで対応できることではないからです。川や海なら、思ったよりも深いことがあったり、強風などで高波が続けば水面に浮かんでいることができなくなったりします。
体力が限界に来た時に溺れてしまう出来事だけでなく、水流にのまれてしまう出来事などにも、対処できるように、浮き上がってくる補助をつけることで、生存確率があがるのです。
以前書きましたが、川の水の中ぐらいの深さは表面よりも流れが速いのです。ポーンと潜ったときに、一気に流されることもよくあるのです。
手漕ぎボートではない「小型船舶」（エンジンのついているボート）では法律*2で着用が義務付けられています。
ボートマンとして当たり前の救命胴衣装着は、基本中の基本です。救命胴衣をしていないカヌーカヤックをしている人はボートを楽しむ人たちにとっては残念な存在の人なので、安全は自分だけでない、多くの人につながっていることを知りましょう。（何かあった場合に多くの人たちの助けが必要となることです）
◆カヌー、パドル、PFDの3種は絶対に揃えなけばならないものです。
船舶とスポーツ用の救命胴衣
ライフジャケットやPFDなどと一般的に呼ばれている救命胴衣ですが、ISO規格でのJIS規格*3が存在していますので、それに準じた商品を使うことでより高い安全を求めることができます。
| 舟艇フローティングジャケットと呼ばれているものは主にスポーツ用の目的の救命胴衣で、船舶安全法基準の救命胴衣とは規格が違うものです。*4 右写真は小型船舶用の救命胴衣の例 カヌーカヤックなどのスポーツ用とはちょっとt違い首かけ型の「膨張式」や「ポーチ式」、「ベルト式」、「ジャンパー式」などがあります。 |
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キチンとした救命胴衣は長時間でも体を浮かせる機能が続きます。命を守るための補助道具なので、より良いものを選んでください。
子供用と大人用
体のサイズは人それぞれですが、救命胴衣を身に着けた時に、体からすっぽり抜けてしまっては、意味がありません。
体のサイズに合うものを使用することです。
子供用や女性用など、からだの小柄な人向けには、股間部分に通しベルトがついているものがあり、これを留めることで、体から外れてしまうことを防ぐことができます。
後頭部を浮かばせる補助のためのパーツがついているものもあります。
また、身に着けた時に、首の回りがきつくならないように注意してください。首を圧迫してしまうような着衣は、別の事故を引き起こしてしまう可能性があるので、購買の時に必ず試着してください。
用途によって選ぶ
カヌーカヤックを漕ぐだけの人もいますが、乗って釣りなどをする人もいます。
レースなどのスポーツ度合いが強くなると、ポケットなどが省略されてシンプルなものになり、腕を回しやすいような形になります。釣りなども遊びたい人たちには、色々な釣り道具などを入れるためのポケットがたくさんついているものもあります。
釣り用例  |
ツーリング  |
スポーツ向け  |
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  襟ﾌﾛｰﾄ付 |
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  ﾚﾃﾞｨｰｽ向け |
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（写真クリックで詳細）
スポーツ向けには浮かばせる重さの基準があります。詳しくは［overrule］連盟等の主催者の競技規則案内にお問い合わせください。
スポーツでもポケット１つはついていた方が便利（車のキーとか、財布とか貴重品は車内においちゃだめですからねｗ）
●濡れないようにポケットにしまいたい場合⇒貴重品をジップロックに入れて空気を抜きながら閉める。それをＰＦＤのポケットに入れる。高い防水ﾊﾟｯｸなんて買わなくても使いまわしができる。
※犬用のPFDも売ってます。
自分の体重と、規格品
| 体重40kg以上 | 浮力7.5kg以上 |
| 体重15kg以上40kg未満 | 浮力５kg以上 |
| 体重15kg未満 | 浮力４kg以上 |
を目安に選びましょう。
上記のは船舶安全基準値ですが、スポーツ用でも大人向けで浮力６ｋｇが一般的に売られています。競技用は７ｋｇ以上のﾌﾛｰﾄ性能が必要なルールのあるものもありますので、調べてみましょう。（たまに規定が変わるので、書かないことにしました。公式レース用に使用する場合、協会の検定が必要。料金がかかる）
※船舶向けにはタイプがA~Gまで分かれており、それぞれの機能が定められています。
海外表記はDesign Flotation: 16.5 lbsなどと書かれています。（１６．５ｌｂｓ＝7.484ｋｇ）海外なので、小数点以下の精度はちゃんとした規格が書かれていないものは、まゆつば…公式ものにはジャケットに書かれている。
1lb(ポンド)=453.592g、１０lbs（ﾎﾟﾝｽﾞ、sがつくのは複数だから）
装着
サイズの微調整をするためにPFDには調整用のベルトがついています。
大抵は、横側と肩です。横は上下2本ついているのもあります。
購入前に、体に合わせて、大きさが合うのかを試してから、購入したほうがおすすめですが、現在カヌーなどの用品を販売していない地区も多いのでネットで買う方も増えてきました。
ﾈｯﾄなどの通販の購入のポイント：通常の体形なら合わさずに買っても大抵は大丈夫。なぜなら、サイズ目安がS,M,Lなど書いてあり、さらに微調整できるモデルが多いからです。メーカーによって、適合サイズがかいてあるので、自分の体形を計って買うことも可能です。
そして、自分のサイズにベルトで調整をします。その時、実際にカヌーを漕ぐときの服装をして、その上にPFDを着用をします。
ジッパータイプはジッパーを閉められるように着てください。着た後にジッパーが、はずれては意味がありません。
運動した時に呼吸が苦しくない程度にパドリングのマネをして調節しましょう。
ちょうど良い感じになれば、OKです。
初めて使う時には、現場でパドリングした時になんか違うと感じるときがありますので、ボートを静水の上で浮かべて、漕いでみて、微調節すべきでしょう。それで、フィットにOKだと思ったら調節は自分の体形が変わらない限りそのままずっと使えるでしょう。
外国商品
現在では、国内生産も減少し、また国外からインターネットで取り寄せることもできる時代になりました。ネットの店舗はくれぐれも信頼できる店を選びましょう。（アドバイス：安いからと言って中国サイトや中国語のサイト説明,中国人韓国人名の振込先など…のあるものは絶対に買わない方が良いでしょう）
外国サイズ；
ヨーロッパ系はｃｍサイズなので、日本でもなじみやすい
アメリカ系；インチサイズなので、換算がめんどくさい。
例：アメリカでの表記サイズ
S ３１”～３７” （７８．７３ｃｍ～９３．９８ｃｍ）
M ３８”～４４”（96.52ｃｍ～111.76ｃｍ）
L ４５”～５１”（114.3ｃｍ～129.54ｃｍ）
などと書いてあります。（注意：ＳＭＬサイズはメーカーによって違います）
まず「”」このダブルクォーテーションは何を意味しているかと言うと、インチを表しています。1インチは２５，４ｍｍ
ちなみに「’」シングルクォートはフィートです。１フットは３０．４８ｃｍ（単数なのでフット、複数はフィート）
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まとめ
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・ｶﾇｰｶﾔｯｸなどのボートをやる場合には、絶対に身に着ける。（ボートに乗らなくてもサポートする人は着ける）
・大人なら浮力7ｋｇ以上を選んだ方が良い。
・水に浸かったら、きちんと拭いて、乾かす。ファブリーズなどしておくとよい。
・捨てるとき、燃やすと有毒ガスがでる素材もあるので注意。
・ポケットに穴が開いてないか、使う前にチェック（水に落ちたら見つからないよｗ）
・やぶれない限り、ずっと使えるので、海岸沿いに住む人は、防災用に持っていてもよいかも。
［/overrule］
なぜＰＦＤが必要なのでしょうか？理由はこちらの記事をご覧ください。
初心者講座 次回予定は装備品についてです。
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メンバー様以外でご覧になるには、カヌーカヤックジャパ史上最強ハンドブックに掲載されていますのでご参照ください。
フリーな情報よりも、最初にたくさんの情報を入れるために下の本読んでおけば、後からあーだったのか！なんて思って、買い替えしたくなったりすることもなくなるかもしれません。
JIS規格日本興業標準調査会HP：http://www.jisc.go.jp/app/pager?id=449902
