ICF国際カヌー連盟は2025年1月1日から新しいポイント制度を導入することとなりました。国際レースでのポイントがランキングに反映されますが、より多くのプレイヤーにこのポイントが反映され、また、複合艇の乗員にもそれぞれのポイントが割り振られたりと、やや複雑なものです。
ランキングはポイント形式
世界ランキングは、男子カヤック、女子カヤック、男子カヌー、女子カヌーの4つのカテゴリーすべてにおける個人選手のリストです。各選手はランキング大会で世界ランキングポイントを獲得できます。世界ランキング表は、各ランキング大会の終了後5日以内に公開されることとなっており、世界ランキングリストに含まれるランキング大会と、その世界ランキングポイント倍率が発表されています。
国際大会名 | ポイント倍率 |
オリンピック大会 | 1.5倍 |
世界選手権 | 1.5倍 |
ワールドカップ | 1倍 |
大陸選手権 | 0.7倍 |
世界ランキングレース | 0.5倍 |
すべての選手は、毎年、どのランキング大会でもポイントを獲得できます。
選手は、1暦年につき最大5件の結果を世界ランキングに登録できます。
◆5つの結果はすべて異なるランキング大会のものでなければならず、そのうち1つは他の結果とは異なる大陸で開催されるランキング大会のものでなければなりません。
◆選手が暦年あたり5件以上の有効な結果を取得している場合、その選手のベスト5(最高得点)の結果が世界ランキングの集計に反映されます。
◆世界ランキングポイントは、ランキング大会プログラムに含まれるすべてのイベントに付与されます。世界ランキングの集計期間は、過去2暦年と現在シーズンです。有効期限が切れた結果は、毎年最初のランキング大会の初日に削除されます。
◆各イベントでは、すべての個人にポイントが付与されます。
◆単独イベントでは、ポイント表に従って世界ランキングポイントの100%が、登録資格を得るために選手に付与されます。
複合艇
◆2人乗りボートまたは2人チームの場合、世界ランキングポイントの180%がクルーに付与され、選手間で均等に配分され、登録の可能性が検討されます。
◆4人乗りボートまたは4人チームの場合、世界ランキングポイントの320%がクルーに付与され、選手間で均等に配分され、登録の可能性が検討されます。
◆競技のフェーズ間でクルーの変更があった場合、交代した選手と交代する選手は、それぞれが完了したフェーズの数に関係なく、1人の選手が獲得したポイントを均等に配分します。
◆2人以上の選手のランキングポイントが同点の場合は、以下のタイブレーカールールに従って順位を決定します。
1. 直近の完了シーズンのどの結果でも、登録ランキングポイントが高い選手が上位になります。
2. 観測されたすべてのシーズンのどの結果でも、登録ランキングポイントが高い選手が上位になります。
3. 引き分けにより順位が決定されます。
2つの異なるポイント表があります。申込はエントリー艇数に基づいて行われます。ボート数: 37~72
ボート数: 37艇 ~ 72艇 | |||||||||||||
Final A | Final B | Final C | Final D | Final E | Final F | Final G | |||||||
.順位 | points | 順位 | points | 順位 | points | 順位 | points | 順位 | points | 順位 | points | 順位 | points |
1 | 1000 | 1 | 720 | 1 | 610 | 1 | 500 | 1 | 390 | 1 | 280 | 1 | 190 |
2 | 900 | 2 | 710 | 2 | 600 | 2 | 490 | 2 | 380 | 2 | 270 | 2 | 180 |
3 | 840 | 3 | 700 | 3 | 590 | 3 | 480 | 3 | 370 | 3 | 260 | 3 | 170 |
4 | 800 | 4 | 690 | 4 | 580 | 4 | 470 | 4 | 360 | 4 | 250 | 4 | 160 |
5 | 790 | 5 | 680 | 5 | 570 | 5 | 460 | 5 | 350 | 5 | 240 | 5 | 150 |
6 | 780 | 6 | 670 | 6 | 560 | 6 | 450 | 6 | 340 | 6 | 230 | 6 | 140 |
7 | 770 | 7 | 660 | 7 | 550 | 7 | 440 | 7 | 330 | 7 | 220 | 7 | 130 |
8 | 760 | 8 | 650 | 8 | 540 | 8 | 430 | 8 | 320 | 8 | 210 | 8 | 120 |
9 | 750 | 9 | 640 | 9 | 530 | 9 | 420 | 9 | 310 | 9 | 200 | 9 | 110 |
ボート数 3艇~36艇 | ||
v1 | ||
Final A | Final B | |
.順位 | points | points |
1 | 1000 | 600 |
2 | 900 | 580 |
3 | 840 | 560 |
4 | 800 | 540 |
5 | 780 | 520 |
6 | 760 | 500 |
7 | 740 | 480 |
8 | 720 | 460 |
9 | 700 | 440 |
2028年ロスアンジェルスオリンピックの予選のプロセスも変わる可能性があります。
来週からワールドカップ開催
5月16日から行われるカヌースプリントのワールドカップではこのランキングが適用されますので、具体的な結果など大会後に発表されるため、よりわかりやすくなると思われます。
具体例
C1またはK1の競技では、世界ランキングポイントの100%が付与される。
優勝者はワールドカップで1,000ポイント、2位は900ポイント、3位は840ポイントを獲得する。
C2またはK2の競技では、世界ランキングポイントの180%が獲得されるため、2人の選手に均等に分配される。例えば、金メダリスト2名はそれぞれ900ポイント、銀メダリスト2名はそれぞれ810ポイント、銅メダリスト2名はそれぞれ756ポイントを獲得する。
K4種目では、世界ランキングポイントの320%がクルーに割り当てられる。
4人の選手に均等に分配され、優勝クルーメンバーはそれぞれ800ポイント、銀メダリストはそれぞれ720ポイント、銅メダリストはそれぞれ672ポイントを獲得。
なぜ、変えたのか?
ICF側の説明では、すぐにポイントランキングによって選手それぞれの評価をすることが可能となり、ファンの人がパフォーマンスを把握しやすくなるというものです。
はっきりいうと、見ている人のほとんどはデータ分析が趣味では無い。選手の熱い競り合いがファンにとっては最も重要なものであり、結果勝敗が分かれたとしてもそれは記録であり、記憶とはべつものである。
ファン離れが大きいカヌー競技の方向性を勘違いしている運営者がランキングが最も重要だと考えていること自体が、エンターテイメントを理解していないと私は思った改変であり、これを変えたところでファンの増加に繋がるとは全く思えない。競技とエンタメの両立についてICFスプリント関係者はアマチュア思考のままである。
YOUTUBEでライブ配信をICFは行うが、コレを閲覧するにはサブスクの登録が必要で、毎月1190円 9.9ユーロ(2025年5月)となっています。
今までのYOUTUBEでも再生回数は数百回から数千回までいけば最高な感じのコンテンツだけに、なぜ市場もつくらないのに有料化したのか? 理由として、マーケットに対して素人集団だってことが1つと、つまらないとわかっている?のにこだわりすぎたコンテンツ運営が人気を呼び込まない。人気のコンテンツはどうしたら面白くなり、見ている人も面白いと思ってくれるのかを考え改革してコンテンツをつくりあげていくが、レースは単調で改善点があるのにも関わらず大きな舵取りが出来ない。ここ数年みていると一部の国々の村社会化しているのに、ポイントはグローバルを求めたばらばらな政策が、運営の迷いがですぎている。そしてチャイナマネーに頼ろうとした運営の哀れな姿に、心離れをする人がいるだろう。