平成 31年 3 月 2 日(公社)日本カヌー連盟の広報により第 32 回オリンピック競技大会(2020/東京)カヌースラローム競技のオリンピック代表候補選考方法が発表されました。
海外のまねをし始めたぜ
このWEBでハイレベルな競技者の集まる国の選考方法を随時伝えて参りましたが、ついに日本がそれをまねし始めました。
海外の強豪国では、メダルを取れる選手がそれぞれの国内に３名程度は存在するために、その中でできる限りフェアに選出したいとの思いの試行錯誤によって、現在行われている数レースからのポイント制。それでも、代表戦は、しこりが残ります。
今回日本の選考は、海外レースで順位が４０位までを査定する？？？
この順位で闘っているなら、オリンピックで決勝に残るのは、奇跡としか言い様がないのですが、RIOでは奇跡がおきたのです。
そうです、参加強豪国が限られているためにふるい落とされた強豪選手が１０名程度まで絞られてしまったために、決勝の枠に入ることが出来たケースがあったためです。
そのようなわけで、日本代表者の選考にこのポイント制がしっくりくるのかは甚だ疑問ですが、今回はこのやり方にするそうです。
ホスト国ｂａｎｚａｉ
なぜなら、ホスト国の参加権がカヌーカヤック男女各１の４人分もらえたのです。
この４人を決めるための選考方法となるのです。
オリンピックでは各競技約２０名の代表者が決勝の１０名の枠の出場権をかけたレースを行うことになります。
カヌースラロームTOKYO Olympic代表者選考方法
オリンピックに出る前に、国際レースに出れるメンバーになっていないと、希望はＺＥＲＯ。
2019 年度カヌースラローム競技ナショナルチーム指定選手から下記選考方法より選抜された選手は日本カヌー連盟強化部の推薦を受けた上で、第 32 回オリンピック競技大会(2020/東京)オリンピック代表候補選手として日本カヌー連盟選手選考委員会に推薦するとなっています。
1.各カテゴリーの選手数
やったー、闘わずして手に入れた、オリンピックのシート。日本選手は燃えてきたはず。
各カテゴリーにおける東京 2020 五輪代表候補選手数は表 1 の通りです。
表 1.各カテゴリーにおける選手数
| 種目 | 代表選手数 | |
| カヌー | 男子 | １名 |
| 女子 | １名 | |
| カヤック | 男子 | １名 |
| 女子 | １名 | |
2.対象レースおよび選考基準
選考対象レースを 4 試合指定し(表2参照)、レース成績をポイント化します。ポイントが最も高い上位選手 1 名を東京2020 五輪代表候補選手として選抜。なお、東京 2020 五輪代表候補補欠選手は次点の選手を選抜するということになっていますので、以下の選考レースをチェックしましょう。
表 2.選考対象レース
| レース＃ | イベント名 | 開催地 | 日程 |
| １ | ワールドカップ 第２戦 | スロバキア ブラスチラバ | ６月２１日～２３日 |
| ２ | ワールドカップ 第３戦 | スロベニア タッセン | ６月２８日～３０日 |
| ３ | 世界選手権 スペイン | ラセウ ダルジェル | ９月２４日～２９日 |
| ４ | 第４２回NHK杯＆日本代表最終選考会 | 東京 葛西スラロームコース | １０月１８～２０日 |
3.選考方法
国際レース３戦＋国内１戦の選考。ポイントとは？
どうみても世界選手権の結果で決めるべきでしょうが、なぞの複数レースと、一番の謎の国内戦。誰かを勝たせたいのかなというフォローの意図が見え隠れしていると感じるのは私だけでしょうか。
普通の強豪国では、国内選抜代表戦をおこない、代表者３名＋補欠員を決定し、国際レースの上位結果で代表者となったりするのがよく見られるのですが、最後に国内戦というのは、ＮＨＫの視聴率でオリンピックを注目させたいのか、とある人が国際レースで昨年芳しくない成績だったったために、最後の手段として国内線で返り咲けるシステムなのか？カヌー連盟の政治観が強く出ていて、今回も、競技団体には感じられていない現状を浮き彫りになったような気がします。
選考方法は、選考対象レース「4.オリンピックカヌースラローム競技日本代表選手最終選考会 兼 第 42 回 NHK 杯 国際カヌースラローム競技大会(仮称)」(以下、東京最終選考会と称す)のポイントに1から3のレースのうちポイントが高い2 レースのポイントを加え、合計 3 レースの選考ポイントを合算し総ポイント成績とする。なお、「東京最終選考会」への出場は必須とする。総ポイントが同点の場合は、東京最終選考会のポイントが上位の者とする。それでも同点の場合は対象レース3の「世界選手権大会」の順位が上位の者とする。なお、1から3のいずれかのレースがキャンセルになった場合(一部カテゴリーのレースが成立した場合は、成立したカテゴリーは含まない)は、ポイントの高いいずれか 1 レースのポイントに「4.東京最終選考会」のポイントを加え、合計2レースの選考ポイントを合算することで総ポイントとする。
大会名 場所 日程
1 ワールドカップ第2戦 スロバキア/BRATISLAVA 2019年6月21日―23日
2 ワールドカップ第3戦 スロベニア/TACEN 2019年6月28日―30日
3 世界選手権大会 スペイン/LA SEU D URGELL 2019年9月24日―29日
4 オリンピック カヌースラローム競技日本代表選手最終選考会
第42回NHK杯 国際カヌースラローム競技大会(仮称) 東京都/江戸川区 2019年10月18日―20日
※レース4は、NHK 杯の決勝の場を使用して、東京最終選考会を実施するものである、と発表されています。
4.選考ポイントについて
各選考レースにおけるポイントは、カヤックシングル男子は表3、カヤックシングル女子およびカナディアンシングル男子・女子については表4の通りである。選考レース1から3については予選敗退者は「2.0」または「2.4」ポイント付与される。選考レース4については、日本人選手は予選敗退および準決勝敗退も追加枠として決勝での漕行を可能とする。そのため、選考ポイントは決勝での結果から抽出するが、進出レベル(予選敗退、準決勝敗退、決勝進出)に応じたポイントを付与する。具体的には、予選敗退者(40 位以下/30 位以下)は HEAT のポイント、準決勝敗退者(11 位から 40 位/11位から 30 位)は SEMI のポイント、決勝進出者(10 位以内)は FINAL のポイントからそれぞれ付与する。
東京最終選考会:選考ポイントの考え方
(カヤックシングル男子)
・予選敗退し、決勝(追加枠)で 4 位 ⇒5.5 ポイント
・準決勝敗退し、決勝(追加枠)で 4 位⇒11.0 ポイント
・決勝に進出し、決勝で 4 位⇒22.0 ポイント
※進出レベルに応じて選考ポイントが異なる
総ポイントの計算方法(例) カヤックシングル男子
・対象レース1(WC2戦):27位→18.0 ポイント
・対象レース2(WC3戦):25位→20.0 ポイント
・対象レース 3(世界選手権):51 位→2.4 ポイント
・対象レース4(東京最終選考会):準決勝で敗れ、決勝を追加枠で出場
し、9 位となった→9.8 ポイント
対象レース１－３の内、高ポイントを２つ抽出 ＋ ＃４レース ＝総得点
総得点を判断基準にする。
資料については、日本カヌー連盟にお問い合わせください。
＜資料＞
PDFでご覧になりたい方はこちらから https://drive.google.com/file/d/1fmtjUTbPjUuO4rhnr41puebNsdQT-ea7/view
オリンピックの出場者数に関するＩＣＦのＰＤＦはこちら
https://www.canoeicf.com/sites/default/files/final_2018-03-16_tokyo_2020_qualification_system_canoe_slalom_eng.pdf
