カヤックなども行われていた荒瀬ダムは川をせき止めたダムだったのですが、ダムの悪いところばかりになってしまい、ダムは除去した方が良いのではという意見からこれについての議論を始める委員会が設置されました。平成15年ごろからダム撤去の対策委員会が設置されてから約15年。ついにダムが撤去されたのです。
ダム設置前は自然が溢れかえり、環境の良さが売りの地域でしたが、ダムの設置とともに、環境は悪化し、完全な公害問題としてしられ、また同じような状況になっている全国のダムにも新たな道筋ができた大きなニュースなのです。
発電所を伴う荒瀬ダム。
幅210メートル、高さ25メートル、総貯水容量1013万立方メートルと大きなダムです。
荒瀬ダムにはボートハウスが1995年に作られました。しかし水位が低くなったりと安定した河川とならなくなったため2010年から休止状態でした。
問題点
悪臭
このダムが設置されてから悪臭が漂う場所になってしまいました。
その原因の調査で、プランクトン系の生物によるモノではと言う結果がだされました。
クリプトモナスは1年中繁殖し、ペリディニウムは春秋に繁殖するタイプのプランクトンなのですが、これらは魚臭が伴い、水上は赤や濃い緑に覆われとても汚らしい赤潮状態にもなったりするのです。
土砂堆積
何度も泥、砂や岩などが流れ堆積してしまい、それを除去してもまた堆積すると言う繰り返し。
ダム本来の機能が悪くなるだけでなく、除去費用もかなりかかってしまう。
塵芥 ごみあくた
ダムのアバ前には、ゴミだまりが山のようにできてしまう。
騒音
発電所に伴うタービンや流水に関する大きな騒音や振動などが続いている。
悪臭対策に、赤潮対策や、木炭により水質改善や低湿改良材の投入などが検討されました。
ダム解体が議会で決定される
一旦解体は見直されたモノの、やはり再度検討されることとなり、解体が決定したのです。
ダムに伴い、近隣に併設されたボートハウスは撤去する。
そして、日本で初めてダムの撤去が始まったのです。
2010年撤去決定
2012年撤去工事開始
騒音や悪臭は解消したとの報告が上がってきています。
新たな始まり
川遊びの拠点としてプラットフォーム化したい。
新たに整備をすることを計画しており、2020年にオープン予定となっているもの。
・駐車場の整備
・河川への連絡通路
・ボートハウスリフォーム
倉庫、シャワーなど
・新艇庫の設置
この地点から道の駅まで川下り遊び(ラフティングや筏くだりのようなもの)をアクティビティとして活動させたい。
熊本県八代市坂本町は現在4000人を切った人口。
ダム撤去の成功例として町おこしを行いたいと言うことです。
自然を大事にすれば人間の生活は豊かになるスタイルとして広めたいと言うことなのでしょう。
資料が多すぎて申し訳ないが斜め読み。
詳しく知りたい方は、熊本県へお問い合わせください。
資料
http://www.arasedamtekkyo.hinokuni-net.jp/02_page/05_kyougikaitou/foroappusiryou.htm