ｶﾇｰｶﾔｯｸのスプリントボートメーカーはかなりたくさんあって、私が知っているだけでも27社はありましたが、その内でも無くなってしまったメーカーがかなり多いのも現状です。
日本だと、ヒカリは誰でも知っていますが、同じように多くの国でNELOやPLATEXやFES、VAJDA以外にもいろいろあるのです。
このサイトは、日本のものは日本語で検索できるでしょうと、ほとんど載せることはしないので、日本であまり知られていないようなボートを紹介して見ます。
RIOでのポディウムシェアは？
RIOオリンピックのスプリント競技は12種目で36個のメダル
RIOオリンピックでは、NELOやPLATEX、FES、VAJDAの4社以外はメダルを獲得した選手が使用しているボートは０になりました。
4社以外の製造メーカーでのメダル獲得数は、２０００年のシドニーオリンピックでは8艇ありましたが、2004年では１艇になり、そして０艇に。
ほぼNELO社が27メダル（金8、銀9、銅１０）と席巻しています。
PLATEXは４つ
FESは４つ
実はVAJDAも2000年はゼロ、2004年からは１艇または2艇でRIOまで、それが続いています。
イギリスのメーカー
KIRTONと言うメーカーはスプリント競技専門のボートではなく、マラソンやカヌースプリントに加えて、レクレーションのモデルも出しているイギリスのメーカーです。50年の歴史がある会社。
組み立て式のフォールディングタイプ（クレッパー）やシーカヤックも扱っています。
このマークは見たことがあると言う人もいるかもしれません。
TOR
このモデルはTOR No 8. Extra Rigidと言うタイプで、練習モデルもあります。
サイズは５．２ｍビーム4２ｃｍ、操船者体重は６５ｋｇ～１００ｋｇまでで、色々なレースに対応できるように作られています。
安定性が高めに出来ているので、マラソンなどにも使えるタイプと言うものです。
スプリントでは２００ｍ向け。
どちらかと言うと、ジュニア～U23のプレイヤーの向上を目的としている為に、使い易さが先に来ており、また、モデル自体もトップレースモデルとは異なり、比べると購入しやすい為に、財政の厳しいカヤッククラブなどでも、まとめて購入ができると思われ、イギリスでは結構人気のあるモデルです。
練習用モデルも別にあります。
エコノミーホワイトNo 2. Budget Rigid
１２ｋｇ。ボートの製造の一部を省略して安価にしたもの。
良くあるカーボンなどの強い素材をシート下剛性だけに使ったりするだけの違い。だと思われます。
別にオプションなどをつけることも可能。
価格はいくらぐらいなの?
モデルの現地価格は大体2015年表でK1モデル、マラソンモデルで1300ポンズ～2800ポンズ、スプリントモデルで1300ポンズ～1600ポンズぐらいとなっています。Boat prices include VAT, buoyancy, footrests, under/overstern rudder, 2-pin seats with seat pad。
1ポンド≒135円ぐらい（2016年9月12日）で換算すると、176,000円～215,000円ぐらい。
（税金や送料は考慮していない）
※購入の際には、各自で再調査を行ってモデルやお見積り等を確認してください。
安いから買おうと言うよりも、レースのレベルが上がるほど、厳しい事になるだけに、クラブ員が多めでより多くの選手に長い時間乗ってほしいと考えると、考慮したいモデルとなるやもしれません。
乗り心地などは、初心者でも、安定度が高い為に使いやすいともいえます。
ハイクラスモデル
Teknic
Torのバランス安定度が６指標なのですが、こちらはマキシマムなスピード追求モデルの為に、安定度１という本格的なレースモデルとなります。
特徴としてはバウのウィンダージがやや削られている事で、小さな波への突入がし易くなっている。表面への抵抗を軽減させたタイプで、スピードを生みたい設計。
メダル受賞者も使っているタイプ。
シートはこのタイプだけ。
オールレーシングタイプ。
５．２ｍ、ビーム３９ｃｍ、操船者体重７５ｋｇ～９０ｋｇ目安。
このほかにももっと安定度の高い初心者練習タイプモデルや、ややスタビリティが安定したレーシングモデルなど何種類か出ています。
最高峰選手のモデルチェック
私も10年以上前に、世界トップ選手のボートのテスト使用所感の資料を見たことがありますが、やはり、NELOと、PLATEXの評価は良く書かれていました。毎週のように色々なボートテストを行っていたようで、10艇ぐらい、同じメーカーでも何機種か違うもの、などが何行かのコメント共に数か月のスパンで評価されていたのです。
多分こんな資料を見た日本人は私だけだと思いますが・・・。
※海外ではメーカーとは言いませんが、日本のメーカーと言った方がわかりやすいので、そう書いています。
