トレーニングのし過ぎはマイナスにしかならない。

どんなスポーツでも上達したいと思う人が陥ってしまう。特に日本人の場合信じている方法にのめり込んでこうなる場合が多い、俗に言うオーバートレーニングについて。


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過労死と言う言葉を聞いたことがあると思います。
仕事をしすぎて、死亡するというものですが、これは運動ではないのにそうなるのはオーバーワークと言われています。
私も、この状態に一時陥ったことがあります。
オーバートレーニングも同じように陥った時に回復への見込みがわからない状態になるものです。



◆意味のない練習をたくさんやっている。

例えば、目標がなく、ただ単に長い距離を漕いでいる。
たまに長い距離を漕ごうが、毎日長い距離を漕ごうが正しい練習方法で行わなければ、何の意味も無い。
ただ単に体を疲れさせているだけで、体自体、脳みそも向上しないのです。
距離ではなく、そのシーケンスにどれだけ自分がアップできるメニューをこなすのかが大切なのです。
「今日は2kmを3本漕ぎました。がんばったよ。」
この人が、ただ単にタイムもリズムも脈拍もデータを取らずに漕いだだけだとすると、これは単なる自己満足の遊びでしかないことになってしまいます。
例え距離が500mだとしても50mごとのシーケンスで横側からビデオ撮影をし、フォーム500m漕ぎ終わった後すぐ、チェックし相談する(覚えているうちにやった方が良い)
または、「カヌーカヤックジャパン史上最強ハンドブック」に書いておいた、国際的基本動作の、パワーサークルを意識しながら500m漕いだ。(一つのサークルでも良い確実に身につけることが大切)
カヌーカヤックジャパン史上最強ハンドブックは初心者向け(日本の選手だとおそわらないことは沢山書いてあるはず)なので、これがわからなければ、次に進めないのです。
ページ数の関係でヒントしか書いていない項目も多いので、自分で謎を解くことがより上達しスランプに陥らないもの~云々。
これらに対応するために、正しい練習方法をコーチは教えてあげなければならない。
ただ、「今日は1000m何本漕ぐぞー!」「えーっ」そして、横から「もっと漕げ!、頑張れ、もうすこしだ」
あきれてしまう。こういうことをされている生徒がかわいそうで仕方がない。
何の向上の為のコーチングが含まれていない。
生徒は上達したいのです。
最悪のローテションにはまることも要因!
だから、この無意味な練習をやり、効果が出ないことで、練習量が足りないと感じてしまい、ハードワークになってしまう。
コーチは正しいことを教えてくれているんだと信じてやっているのでしょう。不憫で仕方ありません。
練習は休息も練習なのです。
しかし、効果のあることを短時間で行えれば、そのメニューは優れています。
そのメニューを開発するのもコーチの仕事なのです。


◆オーバートレーニングに陥ったとわかる時には手遅れ
これは、意識はやろうとしているのに体がついてこない状態になってしまうもので、こうなってしまった場合、軽度なら回復の余地はありますが、中度以上になった場合そのシーズンは完全に終わります。
・記録が出ない、
・記録が出てもモチベーションがあがらない。
・体、または頭、胸のあたりが重たい
人によって症状は様々ですが、自分にしかわかりません。
やる気がおきなくなるが、生活の一部になっている場合に体が自然に反応して、それなりの記録が出せるレベルになっていることもあるので、上級者でも陥ってしまうのですが、それだけに、周りからはわからないのです。

悪しき習慣なのでしょうか?

本人にきくと「大丈夫です」と答える。
これが日本の悪いところで、自分の大丈夫で周りを安心させる、または、自分にマイナス要因を作らないなどを考えて無意識にそういうことを言ってしまいます。
これは選手としたら、レベルは最低で「自己管理のできない人」と思われたくないと感じているのかもしれませんが、
それは逆で、正確な体調管理をコーチに報告できないことが、選手として最低なのです。
つまり、そう言われたコーチは、生徒から信頼できないと烙印を押されているのです。正当な評価をこの人のレベルでは理解できないだろうと生徒側から思われているかもしれません。
本にも書きましたが、コミニケーションの為のコーチングノートはこういう意味からも必要なのです。


◆オーバートレーニングの回復はいつになるのでしょう?
はっきりいうと、わかりません。
軽度なら2,3週間休めば(場合によっては入院、など社会生活からの隔離をした方が良い)回復する人もいます。
それ以上なら、入院し半年たってもダメな人もおり、また、精神的に、その関連したことを考えるだけで、恐怖感が襲ってくる人もあり、これが後遺症になる人もいます。(恐怖感と書いたが、実際はプレッシャーによる嫌な思いが強くなりおかしくなる状態と言った方が分かり易いかもしれません)
その後の人生において、ものすごいロスタイムになってしまうことです。


◆だからコーチは生半可なことでは許されない仕事なのです。
簡単に書きましたが、コーチとは、このようなことも知っているのは最低限の項目です。
これからどのようなメニューを組むのかへ発展させ、コーチ同士のネットワークが必要になることとは、このような報告で情報を共有しそれを分析し、あたらしいコーチングにつなげていく必要があるからです。


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