スカウティング scouting

カヌーやカヤックを行うためには、プレイする場所の調査をしなくてはなりません。事前に調査することで、事故などを減らすことができるからです。行き当たりばったりで、突然の出来事に対処できないことが無いよう、心構えできる余裕をつくりましょう。
スカウティング（scouting：事前探査）するための事前チェック項目です。

＝＝川などのスカウティング＝＝

チェック項目	概要
◆ストレーナー	川の流れの邪魔になっている物を見つけて、自分がそれに引っかからないようにしなくてはなりません。そのストレーナーにはまってしまい、脱出できないケースだけは避けたいものです。大けがの可能性もある項目ですので、危険を判断した場合は陸上にエスケープして、そこを通りぬけた場所から続きのプレイをしましょう。
◆流れの道のり	どのように川がくねって流れているのか、流れの速い場所、岩が水面に突起している場所、急カーブでえぐられていそうな場所などを、事前にチェックして、コース取りを頭に入れておくことが大事です
◆落ち込み	俗に言う段差です。高いところから低いところへ水が落ちることで、色々なリスクのある場所となってきます。落差の小さいものは「シュート」大きいものは「ドロップ」と呼ばれています。強い「ホール」と言われる場所では、縦向きの渦があり、流れと渦の反転流がぶつかって、ホールとなります。弱いホールではパドリングで抜け出すこともできるので、そこで、フリースタイルなどを行っている人がいる可能性があります。強いホール（ハイドロリークと言う人もいる）では、その渦から抜け出せなくなってしまう可能性があります。［overrule］高い段差では、ボート自体が縦向きに落ちて、渦に巻き込まれ沈没する可能性があり、強い渦では、脱出できずに溺れる可能性はあります。バックウォッシュとアウトフローの回転はギアの組み合わせのように渦が回ります。アウトフローに乗れば脱出します。ボートの重さを支えるエネルギーとバックウォッシュのエネルギーの関係が同じ以上ならば（重さ= ＜BackWash.）そこにとどまる、(重さ>BackWash)アウトフローへ流される。推進力を足してとどまることは可能。また、段差の高い堰では途中に岩などが出ている場合もあります。［/overrule］
◆流れのスピード	スプリントレースのワールドカップなどの１０００ｍでのベストテンクラスでカヤックは17ｋｍ/ｈ、カヌーは15ｋｍ/ｈぐらいです。これは秒速に直すと Kayal4.7ｍ/秒、Canoe4.1ｍ/秒１０００ｍの世界の頂点のフルパワーでこの速度ですから、一般の人では10ｋｍ/ｈとしても2.7ｍ/秒ですので、川の流れの速さを見る時に１秒間にどれだけ水が動いているかのチェックは必要です。下るだけではなく、エディへエスケープしたいときや、スルーしてしまった時に、さかのぼる時など、自分のパワー以上の流れがあった場合には、たとえフェリーグライドしたくても、確実に下流に流されていく材木と同じでしかありません。ボートをコントロールできる流れの中でプレイしましょう。ショートエリアで区間を下るだけの場合早い流れを楽しむ人もいます。
◆白瀬	白瀬のある場所はリスクのある場所であることを知っていれば、安全なコース取りの為に白瀬を避けることでリスクを回避することができます。事前にスカウティングしていれば、安全な白瀬を判断しておく事ができます。泡立っている場合、泡が少ない方がより安全です。白瀬の下には岩があるパターンと、複合水流による白瀬、両方が考えられます。ボアオーバーと呼ばれる岩の上に大量の水が流れて岩が隠れている場所のチェック。ここに突っ込んではいけない。
◆ウェーブ	川でも海のように水面がうねっている場合があります。これは、水面の高さが変わるために、大きな波では進行方向が見えなくなることがあります。そのまま知らずに進んでしまうと、エディーを見逃したり、大きな岩などがいきなり目の前に現れたり、水のない場所から落下してしまうなど、事前にコースを見ていなければ、ものすごいリスクを生んでしまいます。そうとうな動体視力で判断できたとしても、隠れて見えない物は見えないのです。

・すべてのスカウティングは自分に置き換えた時に、自分のスキルでできるのかどうかが判断材料です。
無理をしてやるのが勇気ではありません。みんながやってもやめる勇気は必要です。
安全を確保して楽しく遊びましょう。
［overrule］誰かが怪我をした帰りはとてもつらい帰り道となります。（そうならない場合は責任感がないので、その人たちと遊ばない方が良いですね。）その時の思い出は、黒歴史として封印されてしまう…
自分のスキルで行けなさそうな場合の、事前エスケープゾーン（陸へ上がる場所など）を見ておくのは大切なことです。
一連隊として、カルティエごと（区域ごと）に下って行く。誰かのフォローに上級者がリードできるような、構成にしておき、スタート前にミーティングする。（全員が理解していなければ意味がない。）
もしも、離れ離れになってしまったの時の集合場所、と待ち時間を決めます。
あまりに来ない場合は事故の可能性がある。
［/overrule］

＝＝海のスカウティング＝＝ ◆漁船や船の航行コース ◆漁場、養殖場 ◆テトラポットや岸壁 ◆潮の流れ ◆風向き
＝＝そのほかのスカウティング＝＝［overrule］ ◆最寄の病院 ◆駅、バス、タクシー ◆スーパー、コンビニ ◆早朝からやっているガソリンスタンド ◆参加者の緊急連絡先 ◆参加者のスキル ◆応急処置講習に出た人がいるのか［/overrule］
＝＝アフターのスカウティング＝＝ ◆猿や熊の出ない落ち着いたキャンプ場 ◆安くて癒やされる温泉 ◆美人のいる、ぼったくられないスナック ◆地元のめんどくさがらない定食屋 ◆山方面にいるドリフトしているやつら ◆ペアできた場合：彼女（奥さん）と喧嘩した時に寝る痛くない河原 ◆神社に藁人形が打ち付けられてあるか ◆ラブホテルのTV画面から長髪女性が這いつくばって出てこないか ◆ネイチャージモンが森で動物と戦っていないか… など、精神的に重要な要チェック項目です。