ディープクリーク スラローム コース紹介

2014年度世界選手権をアメリカのディープクリーク湖で行われています。
いかにも、アメリカ的なデザインで、スタンド客席から岩が邪魔なんじゃないのか?と思わせるような漫画チックなコースです。


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The Adventure Sports Center International
ディープクリークのイベントは多く、よく広告が入ってきますが、今一よくわかっていませんでしたが、今回はじめてちゃんと見る事が出来ました。
個人的なコース分析を紹介します。
D:ダウンストリームのゲート通常のゲート
U:アップストリームゲート上流にさかのぼるゲート


スタートから、低いシュートを超す。
1番右D,2番左、3番左とカレントラインの中央から左側で小ぶりなスラロームが続く
2番はカレント中央の為に小さなスタンディングをのり超えて3番へ。
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3番から15mぐらい漕いでフェイスが5m弱のシュート際に4番Dがあるので、次の右5番Uへつなぐ方向でゲートをくぐる。
シュートを降りた時にバウが上がっていると5番のゲートにタッチしてしまう。
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6番はコレスポンダンス、左カレントから右カレントに。


その後弱めのカレントに乗って7,8m漕いで中央6番D、7番D、そして8番Uに進む
7番D後低めのシュートを超えて、左エディの8番Uに、ストリームトラベルゼで右側の9番Uに
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9番Uを抜けたら、カレントに乗りセンター10番Dへ、やや左11番は10番を抜けた後に右へカーブしている流れに乗りすぎてはいけない。
そして低いシュートに進む。
12番Dはシュートのベロを抜けてすぐ右のエディにに、そしてカレントに戻りセンターー13番Dに。
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13番Dを通過ご大きく右カーブで落差のあるコンクリ壁のシュートをくぐったその直後に14番Uがストリームすぐ右に。
14番Uを抜けてすぐにストリームに戻るためにボイルラインを乗り越える。
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ボイルラインを抜けるとトラベルゼ状態でストリーム内右15番Dへ。
ストリーム終わり右に16番D、カレントトラベルゼで17番Uに小さなスタンディング(スロットが崩れてる)を3つぐらい超えて17番Uに。下流に流されないように注意。
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17番を超えてまたもFACEが5,6mのシュートへ。
ここが、今回のキモのポイント18番D,19番縦左→右Dに。
シュート落ちる途中の18番Dを超える姿勢がすぐ近くの19番の縦ゲートへの通過に大きく影響する。
体重が軽いと、ボイルラインでキックされ19番Dが左が入口なので、タイミングよく入れる場合があるが、男子などはキックが弱くボイルラインを乗り越えてしまうと19番に入れなくなって、上流へ漕ぎ直さなければならずタイムロスする。そしてゲートタッチのペナルティも受けやすくなってしまう。左を抜けたから安心すると、縦ゲートの下流側がカレント内にあるために、そちらにタッチしてしまう凡ミスをやらかしてしまう。スィッチバックを上手くこなす。
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逆に19番縦を意識し過ぎた18番へのアプローチをすると、18番左ポールにタッチしてしまう可能性がある。
そのため、体重のある男子は18番ゲート左ポール側をスライド姿勢を準備してキックを待ち、19番へ進入となる。


19番を抜けてまたも右カーブする20番からのセット。
20番Dはカレント切れ目の外側へ影響する左ぎみ、21番Dは低い1mぐらいのシュートのベロのセンター
そしてすぐに21番のU、ボートの向きを大きく振られるSライン。21番はスピンしてバックフェリーもアリかもしれない。
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23番Dゆるーい下りの右だが、24番Dがパラレル気味のエディにあるため、トラベルゼでおくれると、のぼり漕ぎをしなくてはならないタイムロス。
岩の左を抜け、2m弱のシュートを降りたらダッシュでフィニッシュラインへ。
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と言う感じで、今回のコース設定がされています。
全体的に3ゲート設定が(DUU+)DDUが基本の設定を中心に構成されている。時計回りのコースだが、カレントのパワーが中程度で強引に外に振られないために、シュートからのスイッテバックをこなすなどのテクニックを求められているようです。
アグレッシブに攻めれば攻めるほど、ゲートタッチのリスクは伴いますが、それを切り抜ければ、観客は大喝采。攻めている姿勢に飲み込まれていきます。攻めたゲートタッチは残念ですが、それを非難する客はいない。
アメリカで攻めて攻めて攻めまくってほしいというコース設計者の意思を見抜こう。
(※3つづつ区切ったのは写真の関係で、意味はありません。)
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◆カヌーコースのデザイン
カヌースラロームコースデザインを若い人がやると、凝りすぎためんどくさいものを考えがち。
見る人側とレースをする側の両方の理解ができるラインでコースをデザインしなければならないことに気が付くまで、相当な時間がかかる。
会社でもそうなのだが、凝りすぎは自己主張であって、チャレンジングと勘違いしてしまう。
若い人に分かり易い例でいうと、バンド演奏で、テクニックばかりギャンギャン鳴らした演奏で歌がうまく聞こえるのか?かっこいい音楽か?とは別問題。
大人がクラシカルがいいのだという意見がなぜそうなのか?をもっと考えていけば、職人気質の美しいデザインができるようになるはず。
デザインの流れは演出なのです。

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