ワイルドウォーター 簡単 ルール説明

オリンピックの競技ではありませんが、川下りの種目でワイルドウォーターと言うものがあります。ワイルドウォーターとは何かを一言でいうと、川下りのタイムレースです。
個人競技とチーム競技があり、カヌーカヤック、それぞれ男女の種目があります。
今回は、このルールについて簡単に説明したいと思います。
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■レースのルール
ワイルドウォーターレースとは、一言でいうと川下り最速選手権というわかりやすいものです。
コースは上流の地点から下流の地点に向かって作られていなければならず、コースは全行程を通じて漕行可能で、つねにボートが容易に通過できるような場所を設定しなければならないのです。(途中で降りて陸を通るとか、パドルも漕げないような狭い幅ではだめという事です。)
タイムは100分の1秒で計測されます。
◆レースには2つの種目があります。
クラッシックと呼ばれるのとスプリントと呼ばれるものです。
・クラッシックとスプリントとは?
スプリントレース用のコースは300m から600m の間で変化をもたせることができる。つまり短距離
ワイルドウォーターカヌー・クラシックのコースは漕破タイムが30 分をこえないものとする。こっちは長距離
■チーム戦と個人戦
個人競技とチーム競技のクラッシックレースでは異なったスタート間隔が採用されます。
・スタートは静止状態以外だめ。スタートは音響による合図で指示される。
チームの全選手はリリースの瞬間から10秒以内にスタートラインを通過しなければならない。
・他の選手に追いつかれた選手は、追いついてきた選手が "Free" と叫んだときには、そのボートに自由な追いこしを許さなければならない。
・チーム戦のゴールは3艇すべてが10秒以内にフィニッシュしなければ失格となる。
レース中にパドルの流出および破損してしまった時
  選手のパドルが壊れたか、流されてしまった時、自分のボートに予備を積んでた場合それを使うことができる。
 チーム競技では他のメンバーから予備のパドルを借りることができる。
 脱艇ボートから落ちた時は、 選手は脱艇したのち、ふたたびボートに乗りこんで競技を続行することができる。
落ちたままのゴールはDNF(失格)
===紳士的なルールがあります。===
ワイルドウォーターカヌー競技は、他の選手と競いあうと同時に自然の力とも戦うものであるゆえに、きわめて危険な状況にある他の選手を発見したものはただちにその選手の救助にあたらなければならない。この行為を怠った場合には、生涯にわたって選手資格を剥奪されることになる。
つまり、勝てばなんでもいいってわけじゃないってことですね。こういうのドラマや映画でよくありますよね、お金ほしさに他の人裏切って粗末に扱うとか殺しちゃうとか、そういう人は生涯みじめなレッテルを貼られるって、たぶん人の文明4000年まえからある常識だろうけど、資本主義で忘れられ始めてる世の中に、先進国のカヌーカヤック協会でも、人間の本質を忘れないぞって気持ちをあえて書くあたりが素晴らしいですね。


クラシック競技個人種目 スプリント競技個人種目
女子K1
男子K1
女子C1
男子C1
女子C2
男子C2
女子K1
男子K1
女子C1
男子C1
女子C2
男子C2

※Cはカヌー、Kはカヤック 1は一人乗り 2は二人乗り
6.1.1 選手が出場できる個人種目は、クラシック、スプリントそれぞれ1 種目のみである。
6.2 クラシック競技チーム種目およびスプリント競技チーム種目
女子K1×3 艇
男子K1×3 艇
女子C1×3 艇
男子C1×3 艇
女子C2×3 艇
男子C2×3 艇
6.2.1 チームは個人種目に出場した選手のみで構成されなければならない。
6.2.2 クラシックレースとスプリントレースの両方、あるいはそのどちらかに参加する場合、選手が出場できるチーム競技は1つのカテゴリーにかぎられる。
6.2.3 選手は出場した個人競技のカテゴリーとは異なったチーム競技のカテゴリーに参加することができる。
6.2.4 国際競技大会では、主催者の裁量により、ジュニア競技として上記競技種目のいずれかを、あるいはそのすべてを実施することができる。
6.2.4.1 交代が認められるボートは1 チームにつき1 艇だけとする。
6.2.4.2 この変更は文書をもってスターターに報告されなければならない。


ワイルドウォーターのカヌーカヤックレース艇はこのような形をしています。
現在日本では製造していないようです。(チェコなどの国から海外輸入することになります。)
上から見ると「ヒル」の逆向きみたいな形ですが、横は深く先端バウ部分はコックピット先端までの高さギリギリまで高くなっています。
正面から見ると三角形 ▼ ←ほぼこんな感じになっています。
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  ボート、パドル、装備
  ボートの仕様

種目 ボートの長さ最大 と   最少幅 ボートの最小重量
(ボートの乾燥時に計測された重量を最小重量とする)
 CANOE (C) とKAYAK (K) の特徴!
シートのセッティング有無、使用するパドル、ボート本体の幅長さ、フロート補助。
K1 全タイプ
4.50m    0. 60m
すべてのボートは、前部 (フットレストの前) と後部 (シートの後ろ) それぞれにエアバッグ
を装着しなければならない。最小限必要とされるエアバッグの容量の総計は以下のとおり
である:
エアバッグ 
前部 30 リッター 
後部 50 リッター
全タイプ 10kg カヤックはデッキをもつボートで、選手がそのなかに腰かけて坐り、ダブルブレードパドルで推進するものでなければならない。
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C1 全タイプ
4.30m    0. 70m
エアバッグ 
前部 40 リッター 
後部 50 リッター
全タイプ 11kg カヌーはデッキをもつボートで、選手がそのなかに膝をついて坐り、かならずシングルブレードパドルで推進するものとする。
wwboat canoe01 - ワイルドウォーター 簡単 ルール説明
C2 全タイプ 
5.00m    0. 80m
エアバッグ 
前部 60 リッター 
後部 60 リッター
全タイプ 17kg

すべてのボートは水に沈まぬように造られていなければならない(浮力装置を補強する安定隔壁をつけ加えることは可能である)。
デッキとボトムを接合する合わせ目 [シーム] の部分は、計測にあたってボートの一部とはみなされない可能性があり、また、ボートの幅を拡張する目的で一時的につけ加えられた部品は、いかなるものも認められない。
注記:エアバッグはボートの一部とする。スプレーカバーは装備として扱い、ボートの一部とはみなさない。
7.1.3 ラダーの装着はすべてのボートで禁止される。
7.1.4 ボートは要求される規格にあわせて設計され、また、その規格に適合する状態を維持していなければならない。
7.1.6 ボートに許されるキールラインは1 本であり、バウおよびスターンも単一でなければならない。
バウ、スターンのそれぞれから30cm 以内の部分に取っ手 [ハンドル] が取りつけられていなければならない。
18.1.1 ハンドルとして認可されるものを以下に挙げる:̶ロープの輪。̶ハンドルつきのロープ。̶バウ(先端前)からスターン(舟後方)までボートの長さに張られたロープ。
̶ボートの構造の一部となっていて不可欠なハンドル。


装備品は安全ヘルメット、ライフジャケット (浮力補助装備)、シューズを身に着けなければならない
18.2は2013改正で削除されました
ルール英語版はこちら
クリックして下さい。
ルールについての詳細PDFはこちらでご覧ください。ドラフト版(以前との違いを示してあるドキュメント)もあります。
http://www.canoeicf.com/icf/AboutICF/Rules-and-Statutes.html
大会は初日がスプリント 、翌日がクラシックが開催されます。
この辺のルールがわかれば、見ていてもわかると思います。


※ちなみにこのサイトのサーバーオーナーFOCH様でワイルドウォーター艇1人乗りを取り寄せ販売すると練習艇(カーボン+アラマイド)で30万ぐらい(1ユーロ125円前後目安)為替レートによる … から~レース艇はランクにより価格がアップ。(配送費別途)ぐらいで取り寄せはできるそうですが要相談です(問い合わせ欄からどうぞ)

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