川の障害物 その1 ストレーナー

川は流れているので、色々なものが上流から流れてきます。そして、途中の岩などのでっぱりに引っかかってしまい川を分断してしまったりしている障害物や、合法、違法に設置されたもの、などが存在しています。
これらをストレーナーと呼んでいます
川を通行するにはとても邪魔な存在です。そして、それらは事故の原因になることも多いので、どのようなものがあるのかを例にしてみました。
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st ryu01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  ストレーナーの代表的なものと言えば流木です。
これは木が折れて流れてきたもので、枝がたくさんついているものや、太さも色々で、折れた枝の先がとがっている場合もあります。
うかつに乗り越えようとスピードを上げて突っ込むと、折れた枝の先が体を傷つけてしまったり、スプレースカートを付けている場合はスカートを破り突き刺り絡んでしまい身動きできなることもあります。
枝の多い場合には乗り越えることは不可能ですし、下側をくぐることができる状態なのかは川底が見えなければ危険なギャンブルになってしまいます。
st cav01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  つぎに、川を横断しているものと言えばパイプ類やケーブルなどのコードでしょう。合法なものは安全対処してあるので、ストレーナーになることはあまりありませんが、違法に通しているものは雑に横断しているだけなので、危険です。
これは電気のコードに限らす、なにかを留めておくようなロープや、違法漁業の為の網を仕掛ける固定ロープなどです
上に見える場合、川の下で見えない場合など様々です。
太くてかたいパイプなどの可能性もあり、そこへ突っ込むと、ボートは割れたり、刺さって挟まり抜け出せなくなったりと、厄介です
違法な場合は、取り付けた人間も逃げてしまうので、やられ損です
 
空中にワイヤーなどが浮いている場合は100%見えないでしょう。胴体や首をちょん切られる可能性もあるので、要チェックです。
st iwa01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  上流などの渓谷へいくと、このケースは良く見る事ができます。
ふさいでいるのに、流れている?これは水が岩を削ってトンネル状になっていたり、岩と岩が重なってトンネルになっていたりと様々です。
エネルギーの強い流れでは、見つけた時にはもう遅いでしょう
st tet01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  テトラポット
消波ように作られた人工物を河岸に設置している場合があります。
本流から離れた時に、横に見えてきて、そこへ入り込んでしまうと、テトラの隙間にドーンと言ってしまうこともあります。
テトラは色々な形があり、色もグレーなので、河岸工事されているとわかりずらいものもあります。
釣り客もこのテトラに逃げ込んだ魚を獲ろうと、結構人がいる場所なのです。それ故に、釣り糸や針などの仕掛けゴミも多く危険度満点です。
st san01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  川に桟橋がある場合、それは大抵の場合「違法」です。
正規な手続きを踏んでいれば、地図にのります。何かの係留をしていたり、釣り用の桟橋を作っていたりすることがあるので注意。
こういう違法なものは、河川管理者のわからないような、木陰や、川の脇筋にあったりします。
こっているものだと浮揚体を括り付けているものもあります。
st gyo01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  これが、一番怖い、漂流物が河の岩などに引っかかっている場合です。
河川スカウトをしていても、あるときいきなり現れるのです。
工事ネットや産業廃棄物、ワイヤー、自転車、バイク、車、ビニールハウスなどなど、台風や何かの災害があった時の後など、危険です。
これが、山積みになり、川をせき止めてしまうこともあるので注意しましょう。
st yana01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  「やな」とは、竹の滑り台のようなものをつくって川に設置し、川の魚がそこに上ってきてしまうところを捕まえる漁です。
観光地などによく見られるので、あゆやイワナの塩焼きなどと書かれている看板をみたら、その近くにある可能性があります。
st ami01 - 川の障害物 その1 ストレーナー  本来、川に網を仕掛けたまま残しておくことはできません。
しかし、知ってか知らずか、そういうことを平気でしてしまう人はいます。
これも、昨日はなかったのに、今日いきなり現れたりするパターンです。
ロープやワイヤーなども隠れている場合があるので注意です。

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これらを、しのぐ方法は?
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まず、河川スカウト(実地下見調査)を必ず、川下りをする前に行っておくことです。
面倒くさいですが、いったん当日見ておくとよいでしょう。
対処法は、ちかづかないことです。
川の流れのパワーはストレーナーに引っかかってしまった時に、一人で脱出できることは、相当なパワーを必要とするケースがあるからです。
ストレーナーの対処法を練習するのは危険です。もはやレスキュー隊員のような練習になるので、本当に知りたい場合は、本格的な講習会へ参加を考慮しましょう。
ストレーナーを超えるのに勢いをつけて乗り越えるとありますが、ストレーナー自体が安全性のある物体かどうかによります。
上記に書きましたが、木だからといって製材された丸太ではありません。
とがった部分や、釘が打たれていたりする場合もあるので、早めに逃げることを考えましょう。
そして、乗り越えられる程度の大きさなのか?体に絡まないのか?下側に吸い込まれないか?
色々考えることはあり、必要な事前調査と回避ルートの設定は、後悔しないためにもやっておくべきでしょう。
乗り越える…これは最後の手段です。
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違法な物体をみつけたら
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 河川  管理者 河川法
 1級河川  国(国土交通省管轄) 適用
 2級河川  都道府県 適用
 準用河川 市町村 準用
 普通河川 市町村の条例による特別指定管理河川 適用外(条例が適用される)

この河川管理者へ連絡してみましょう。
国土交通省の水管理・国土保全サイト
http://www.mlit.go.jp/mizukokudo/index.html

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