パリ五輪 カヌースラローム競技男子 準決勝結果など

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日本時間2024年7月29日22:30ごろからカヌースラローム男子の準決勝がおこなわれました。
この種目は羽根田卓也選手が出場しています。

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準決勝

このレースは地元ニコラ ジュスタン選手の為にあったと言っても過言でないものだった。レースで#15は厳しかったが、それ以外はなにも問題なく通り抜けていった。会場は超盛り上がりで、ジュスタン選手のタイムも2位選手を-3.5と引き離したものだった。

スタート10番目ぐらいからは、超強豪が出続ける。GERドイツのタシアディス選手のノーペナのランは一気にコースの空気を切り替えた早さがあり、会場の雰囲気が緊張に切り替わっていく。

注目は黒人選手のセネガルのイブ ブーハス選手。なんというか、言って良いのか悪いのか黒人選手の野生のバネのすごさをカヌー競技に当てはめたという感じで、さらに乗りこなしている。会場も盛り上がる。今回パリでスターダムにのし上がったという感じ。今までは今ひとつの成績だったが、このパリに向けた3年間で大きく成長というよりもスーパーな存在といえるほどのランを見せてくれた。すごい・・・。

ITAのラファエロ選手は二度のスタックでかなりのタイムを使ってしまい108.20。フィニッシュ後も泣きまくっていた。

後半の上位選手のせめぎ合いの時間に突入。
クロアチア、英国ドイツと100秒Pを切ってくるランがつづいて、もりあがる。最後に最初に書いたフランスのニコラ選手の登場時には舞台はできあがっていた。その舞台をトップタイムでフィニッシュした彼は、間違いなく観衆全員に表彰台のトップに立つと思わせてくれたランだった。 ファイナルは、1時間後。

日本の羽根田選手は4番目のスタートだった。#7で背中が内バーにタッチ。中盤で+5を超えた。#20もボディが触れる。最終的に4ペナの107.11でフィニッシュとなった。最後のフランスの選手のランが終わって13位で決勝の12人に残ることが出来なかった。

準決勝まで
13位 日本Japan JPN 羽根田卓也HANEDA Takuya 103.11 4 107.11 +13.99
14位 Italy ITA IVALDI Raffaello 108.20 0 108.20 +15.08
15位 Canada CAN BALDONI Alex 123.41 4 127.41 +34.29
16位 United States of America USA EICHFELD Casey 104.23 58 162.23 +69.11

決勝スタート順

選手
12 ポーランド グジェゴシュ・ヘドウィグ
4 スロバキア マテイ・ベニュシュ
8 チェコ ルカシュ・ロハン
13 セネガル イブ・マルセル・ビクトル・ブルヒス
9 豪州 トリスタン・カーター
11 クロアチア マティヤ・マリニッチ
10 アイルランド リアム・ジェグー
1 スロベニア ベンヤミン・サブセク
7 英国 アダム・バージェス
6 ドイツ シデリス・タジアディス
3 スペイン ミケル・トラベ
2 フランス ニコラ・ジェスタン

決勝

カヌースラローム男子の決勝はドラマティックだった。
1番手スタートのPOLのヘドウィグ選手は最初ながらも乗れている。しかし直後#3でタッチ。中盤はだれてしまった。105.81

SVKのBENUS選手は2番手ながらヘドウィグ選手よりも中盤で-2.2。気合いのランが感じ取れる。97.03と早くも100を切り、それもターゲットとなるタイムをだした。この後の選手はこのタイムを超えるのを目標にランをしてくるだろう。
CZE ロハン選手は#3に派手にぶち当たる、顔面直撃だが、そんなことは気にしない。98.09と一応こらえた。

次は大注目のセネガルのブーハス選手。もう、すごいとしか言い様がない、ポスチャと筋肉の動きのクイックリーで且つ正確でそれをきっちりこなしている。#14UPでは、思わず私は声を上げてしまったほど。最後まで熱いランで95.78と金メダルタイムではと感じるものを見せたが、#9で不通過をとられており+50と残念な結果に。しかし、今後アフリカ勢の参加が増えた場合に、この白人競技はすべて彼らに染められ、そしてルール変更を余儀なくされる未来が見えてしまう。それは、トップ3のシートのソバの出来事をみれば歓迎していないというよりも脅威を感じた対応の行動だったことからも見えていた。末恐ろしいとはこのこと。

AUSのタシアディス選手は#15でボディタッチ100.73
CRO マリニク選手は良いランを続けており、#9はバーと背中が1mmでは!?と言うぐらいのギリギリ通過。#14手前でスタックとそこから焦り始めてしまった。98.35。
IRL TEGOU選手も良いラン#23+2が無ければ金メダル取れたのではと、この時点では思わせてくれるような熱いラン。
SLOサブセク選手はスタートから空を飛ぶような直撃を#5で見せたが、熱いランをやめることなく最後のフィニッシュでは取り返し96.93とこの時点でトップに立つ。
GBRブージェス選手は#5はカメラの角度で不通過と感じられたがセーフ。#17でトラブル沈しそうになるが上手く乗りこなし96.84と更に上回ってきた。
GERタシアディス選手は感動もの#6-7-8の通過はミラクルと感じるようなあっという間の瞬間移動、その後も良いランだったが、97.27とみせた。残り2人
ESP トラーブ選手は前半-1.2と超高速だった、#14UPでタッチ、+1.12とやや遅れてしまい、取り戻そうとしたが#17で痛恨の微妙なスタック。97.92

最後は開催国FRAのニコラ選手。準決勝の超絶ラン93.12があればこのまま表彰台の頂点にいけるだろう。しかし、周りは彼をトニーエスタンゲの再来と煽り、これらがプレッシャーにならなければと言う雰囲気も漂った。しかしランを初めて2秒後、全ての観客はそんなことは忘れていた。彼のスーパーなランは最初のゲート通過を見たときには、そんな懸念はないほどのすごさを見せてくれていた。#13では-1.97、#19では-5.32とミラクルなランが繰り広げ続けられている。スタンドは勝ちを確信したほどの熱狂。フィニッシュでは91.36と他の選手を、足下にも及ばせないほどの大差で勝ち抜けた。彼のポケットに、まだ2秒も持っていたとは更に驚きを隠せない。感動させてくれたランでありました。

決勝順位

金 France FRA GESTIN Nicolas 91.36 0 91.36 0.00
銀 Great Britain GBR BURGESS Adam 96.84 0 96.84 +5.48
銅 Slovakia SVK BENUS Matej 97.03 0 97.03 +5.67
4位 Germany GER TASIADIS Sideris 97.27 0 97.27 +5.91
5位 Spain ESP TRAVE Miquel 95.92 2 97.92 +6.56

6位 Czechia CZE ROHAN Lukas 96.09 2 98.09 +6.73
7位 Ireland IRL JEGOU Liam 96.52 2 98.52 +7.16
8位 Croatia CRO MARINIC Matija 98.35 2 100.35 +8.99
9位 Australia AUS CARTER Tristan 98.73 2 100.73 +9.37
10位 Poland POL HEDWIG Grzegorz 103.81 2 105.81 +14.45

11位 Slovenia SLO SAVSEK Benjamin 94.93 50 144.93 +53.57
12位 Senegal SEN BOURHIS Yves 95.78 50 145.78 +54.42

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