2021年7月28日葛西スラロームコースにて東京オリンピックのカヤック男子一人乗りとカヌー女子一人乗りの予選が2回行われます。2回のランの良かったほうを有効として順位が決まります。
女子カヌーは先日3位となったジェシカフォックス選手が気持ちを切り替えてこのレースに挑みます。本職のカヌーと言いたいところですが、マロニーフランクリンという強い選手もいます。そして、エイビー選手もめだっています。カヌー女子がオリンピックに採用されて間もない競技ですが、カヤックプレイヤーがカヌーを始めるケースがかなり見られました。ブラジルのアナ選手もその一人です。連日のレースなので、カヤックとカヌー両方出る選手にはかなり過酷な戦いとなるだけでなく、後半がカヌーといいうものすごい体力を使う競技なので、暑さだけでなく疲労回復がどこまで行えるのかも重要なポイントです。
C1W カヌー女子予選結果
ジェシー今一つランがさえません。このままいくと、自分は勝てないのではないかとネガティブな意識が生まれてしまいます。この壁を乗り越えないと、雑なランが出てしまいより表彰台からも遠くなってしまいます。予選のポイントでは105あたりを想定しその上にペナルティというイメージで次のセミファイナルを行うこととなるでしょう。
佐藤選手は20位となり準決勝へ進むことができませんでした。
準決勝C1W 結果
順位
|
国
|
選手名
|
予選1
|
予選2
|
差
|
1
|
GBR
|
M. FRANKLIN
|
107.51
|
105.06
|
|
2
|
GER
|
A. HERZOG
|
113.69
|
106.34
|
1.28
|
3
|
CZE
|
T. FISEROVA
|
112.45
|
109.16
|
4.1
|
4
|
BRA
|
A. SATILA
|
120.56
|
109.9
|
4.84
|
5
|
AUS
|
J. FOX
|
109.96
|
110.93
|
4.9
|
6
|
AUT
|
N. WERATSCHNIG
|
112.47
|
115.56
|
7.41
|
7
|
USA
|
E. LEIBFARTH
|
115.55
|
113.06
|
8
|
8
|
SLO
|
A. KOZOROG
|
124.08
|
113.07
|
8.01
|
9
|
AND
|
M.DORIA VILARRUBLA
|
113.78
|
119.69
|
8.72
|
10
|
ITA
|
M. BERTONCELLI
|
121.83
|
113.91
|
8.85
|
11
|
NZL
|
L. JONES
|
116.55
|
115.19
|
10.13
|
12
|
SVK
|
M. SKACHOVA
|
125.65
|
116.85
|
11.79
|
13
|
ESP
|
N. VILARRUBLA
|
118.03
|
121
|
12.97
|
14
|
ROC
|
A. MINAZOVA
|
176.02
|
118.45
|
13.39
|
15
|
UKR
|
V. US
|
123.97
|
119.05
|
13.99
|
16
|
SUI
|
A. MARX
|
120.12
|
150.84
|
15.06
|
17
|
FRA
|
M. DELASSUS
|
121.74
|
167.47
|
16.68
|
18
|
CHN
|
CHEN S.
|
127.36
|
124.15
|
19.09
|
19
|
POL
|
A. STACH
|
145.58
|
134.03
|
28.97
|
20
|
日本
|
佐藤綾乃 |
161.77
|
151.03
|
45.97
|
21
|
COK
|
J. NICHOLAS
|
151.95
|
205.74
|
46.89
|
22
|
CAN
|
H. DANIELS
|
152.98
|
191
|
47.92
|
女子カヌーは予選22名中18位までがセミファイナル進出となります。
マロニーフランクリン選手「このコースをハイペースでランできる証明をしたくて何本かランを行いましたが、それができたのがうれしい。最近のトレーニングでは、調子が悪くなったり、良くなったりを繰り返していました。パドリングはうまくいっていましたが、うまくまとめることができませんでした。明日はどうなるかわかりません。いつも決勝ではうまくいかないのですが、ベストなパフォーマンスを発揮するつもり。ボートを走らせ、良いペースのランができることからですね。」
K1M カヤック 男子 一人乗り 予選
日本のカヤック男子では足立選手が登場です。セカンドランが急に早くなる謎のプレイヤーですが、今大会もファイナルに残れる可能性をもった選手として期待が持てます。
追記予定
足立マジックを考えてみる
足立選手がなぜ2本目が早いのかを考えてみました。通常のレースなら予選1を切り抜ければ予選2の救済ランに出場しなくて済むわけなので、早さを最初から持っていれば、予選1のランでそれなりの結果を残し準決勝へ進めるはずです。
しかし、彼は、その予選2に出場することも多い。これは思うに、コースのいくつかのポイントの攻略方法がわからない苦手なゲート設定があるとすると、それをラン1のトップ選手のコピーを行うことで攻略点をなぞってみる。これが成功すると劇的にタイムを伸ばす。毎回2回目が早くなるわけではないことを見ると、攻略不明、うまくいかなかった、ヒント通りに動かせなかったなどが考えられるわけです。
1,2のランで3秒以上早くなることがトップ選手の集まる国際大会で起きること自体そうそうないのが現状で、それが目立つほどの足立選手のランの違いは、彼のコーチのコースルートの読みが話にならないから生まれる現象なのではないのだろうか。読めていればある程度のプランを作れるため、1,2ランの誤差は微妙なインシデントの差以上に起きることがないだろう。
現実は本人に話を聞かないとわからないが、秘密であることは間違いなさそうだ。
K1M 予選結果
予選は24名中20名が通過します。
順位 | 国 | 選手名 | 予選1 | 予選2 | 差 |
1 | GER | H. AIGNER | 96.51 | 90.14 | |
2 | ITA | G. de GENNARO | 90.92 | 90.65 | 0.51 |
3 | AUS | L. DELFOUR | 91.10 | 91.12 | 0.96 |
4 | CZE | J. PRSKAVEC | 92.57 | 91.71 | 1.57 |
5 | FRA | B. NEVEU | 147.12 | 91.78 | 1.64 |
6 | 日本 | 足立和也 | 97.72 | 92.09 | 1.95 |
7 | AUT | F. OSCHMAUTZ | 94.10 | 92.18 | 2.04 |
8 | SVK | J. GRIGAR | 94.37 | 92.38 | 2.24 |
9 | ROC | P. EIGEL | 96.53 | 92.82 | 2.68 |
10 | BRA | P. GONCALVES | 98.13 | 92.91 | 2.77 |
11 SLO P. KAUZER 93.04 105.64 2.9 | |||||
12 POR A. LAUNAY 95.68 93.50 3.36 | |||||
13 GBR B. FORBES-CRYANS 93.65 101.46 3.51 | |||||
14 SUI M. DOUGOUD 93.7 100.58 3.56 | |||||
15 MAR M. SOUDI 93.86 100.92 3.72 | |||||
16 SWE E. HOLMER 100.36 94.91 4.77 | |||||
17 POL K. MAJERCZAK 99.86 95.21 5.07 | |||||
18 ESP D. LLORENTE 147.62 95.83 5.69 | |||||
19 USA M. SMOLEN 96.61 102.03 6.47 | |||||
20 CHN QUAN X. 98.86 98.06 7.92 | |||||
21 ARG L. ROSSI 103.02 98.29 8.15 | |||||
22 BEL G. de COSTER 152.94 98.67 8.53 | |||||
23 NZL C. GILBERT 151.85 101.15 11.01 | |||||
24 CAN M. TAYLER 117.98 106.04 15.9 |
ドイツ ハンスエイニャー選手(アイグナー)「自分の走りには満足していますが、金曜日には何の価値もないので、もう一度良いパフォーマンスを発揮しなければなりません。準決勝では10位以内に入ればいいので、誰かがすごくいいタイムを出しても気にする必要はありません、準決勝で最速になっても何の意味もありませんからね。この5年間、毎日のようにトレーニングで考えていたことです。再び表彰台に上ることが大きな目標ですが、厳しい戦いとなることはわかっています。良いパドラーがたくさんいますし、プレッシャーもとても大きいです。」